1905年9月に録音された音楽
1905年9月は、日露戦争の講和としてポーツマス条約(Treaty of Portsmouth)が1905年9月5日に調印され、北東アジアの国際秩序に大きな節目が生まれました。北米では、カナダ議会(Parliament of Canada)のアルバータ法(Alberta Act)とサスカチュワン法(Saskatchewan Act)の施行により、1905年9月1日付でアルバータ州とサスカチュワン州が新設されました。科学技術面では、オーヴィル・ライト(Orville Wright, 1871–1948)とウィルバー・ライト(Wilbur Wright, 1867–1912)が1905年にライト・フライヤーIII(Wright Flyer III)で継続的な飛行を重ね、「実用的な航空機」へ近づいた段階として国際民間航空機関(International Civil Aviation Organization)が位置づけています。産業・発明の動向としては、『サイエンティフィック・アメリカン(Scientific American)』1905年9月号で特許関連記事が継続して掲載され、新規発明の社会実装が加速していたことがうかがえます。社会面では、1905年9月9日にペンシルベニア州フェアチャンス(Fairchance)でランド・パウダー・ミルズ(Rand Powder Mills)の爆発が起き、死者を伴う大事故として地域史資料で記録されています。都市交通では、1905年9月11日にニューヨーク市で高架鉄道の列車脱線が報じられ、近代都市の大量輸送が抱える安全課題も可視化しました。
この月の確認されている録音:0曲
1905年9月の録音に関する情報のまとめ
1905年9月のナショナル・フォノグラフ・カンパニー(National Phonograph Company)『エジソン・フォノグラフ・マンスリー(Edison Phonograph Monthly)』では、翌月(1905年10月)に向けたエジソン・ゴールド・モールデッド・レコード(Edison Gold Moulded Records)の予告リストが掲げられ、当時の月次新譜運用(事前受注・補遺送付・発売時刻の統制)を確認できます。また、レコード箱の仕様変更(フェルト内張り等)といった物流・保護資材の改良が述べられ、流通面の整備も同時進行していたことが分かります。さらに、メキシコでの現地録音・商品化の取り組みに触れた記事があり、北米以外の市場開拓と「現地レパートリー」収集がトピックとして扱われています。
エジソン新譜予告(1905年10月向け)
1905年9月号には、1905年10月向けのエジソン・ゴールド・モールデッド・レコード(Edison Gold Moulded Records)の予告リストが掲載され、カタログ番号9098番台以降の新譜が並びます。内容は軍楽隊・管弦楽・独唱・デュエット・語り物などが混在し、月次リストの段階で「編成」や「曲種」を分散させていた運用が読み取れます。
- https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Edison_Phonograph_Monthly_1905_(88c04188-f65c-428f-aa5c-481c88155eac).pdf
- https://www.worldradiohistory.com/Archive-All-Audio/Edison-Phonograph/Edison-Phonograph-Monthly-1905-Vol-3.pdf
- https://edisondigital.rutgers.edu/folder/CA06203-F
レコード箱の仕様変更(フェルト内張り)
同号では、1905年9月出荷分のレコードが「新しい型のカートン」に梱包されたこと、直径をやや小さくし、フェルトで内張りしてレコード表面を傷つけにくくしたこと、従来のスピンドル固定を用いない構造であることなどが説明されています。音源そのものだけでなく、保護資材の改良が販売・返品・保管体験に直結していたことを示す記述です。
- https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Edison_Phonograph_Monthly_1905_(88c04188-f65c-428f-aa5c-481c88155eac).pdf
- https://www.worldradiohistory.com/Archive-All-Audio/Edison-Phonograph/Edison-Phonograph-Monthly-1905-Vol-3.pdf
メキシコ録音の言及
1905年9月号には、メキシコでの録音・レコード確保に関する言及があり、メキシコシティ(Mexico City)での取り組みとして相当数のレコード取得(記事中では約300件規模)が語られています。地域市場に合わせたレパートリー収集を、会社の対外展開の柱として扱っていたことが確認できます。
- https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Edison_Phonograph_Monthly_1905_(88c04188-f65c-428f-aa5c-481c88155eac).pdf
- https://www.worldradiohistory.com/Archive-All-Audio/Edison-Phonograph/Edison-Phonograph-Monthly-1905-Vol-3.pdf
