1934年11月に録音された音楽

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1934年11月に録音された音楽

1934年11月、アメリカ合衆国(United States of America)では11月6日に連邦議会選挙が行われ、フランクリン・デラノ・ルーズベルト(Franklin Delano Roosevelt, 1882–1945)政権の与党が引き続き議会で優位を保ちました。オーストラリア連邦(Commonwealth of Australia)では、エゴン・エルヴィン・キッシュ(Egon Erwin Kisch, 1885–1948)の入国阻止をめぐる論争が11月上旬に大きな政治問題になりました。11月11日にはメルボルンでシュライン・オブ・リメンブランス(Shrine of Remembrance)が、プリンス・ヘンリー、グロスター公(Prince Henry, Duke of Gloucester, 1900–1974)により正式に開かれました。11月14日にはロンドンのハイベリーでイングランド代表とイタリア王国(Kingdom of Italy)代表が対戦し、後に「ハイベリーの戦い」と呼ばれる試合になりました。11月21日にはニューヨークでコール・ポーター(Cole Porter, 1891–1964)の『エニシング・ゴーズ』(Anything Goes)が開幕しました。さらに11月28日、ウィンストン・チャーチル(Winston Churchill, 1874–1965)がイギリス庶民院(House of Commons)でドイツ国(German Reich)の再軍備を警告し、欧州情勢の緊張を強く印象づけました。

この月の確認されている録音:0曲

1934年11月の録音に関する情報のまとめ

1934年11月の録音関連資料では、11月8日と11月22日のアメリカ歴史的録音ディスコグラフィー(Discography of American Historical Recordings)の日付別データに、コロムビア(Columbia)、ブランズウィック(Brunswick)、デッカ・レコード(Decca Records)、ヴィクター(Victor)の実録音が並びます。同月の市場面では、11月3日付『ザ・ニューヨーカー』(The New Yorker)の「Popular Records」が、コロムビア(Columbia)、ブランズウィック(Brunswick)、ヴィクター(Victor)、デッカ・レコード(Decca Records)の現行盤を横断的に取り上げています。加えて、アメリカ議会図書館(Library of Congress)の所蔵案内では、コロムビア(Columbia)とブランズウィック(Brunswick)の11月向けカタログの存在が確認でき、年末向けの季節盤、各国語盤、映画歌曲、市販盤の拡販が同時進行していた月として整理できます。

アメリカン・レコード・コーポレーション

1934年11月の時点で、コロムビア(Columbia)はアメリカン・レコード・コーポレーション(American Record Corporation)の管理下にありました。11月の所蔵資料目録では、傘下ブランドのコロムビア(Columbia)とブランズウィック(Brunswick)の11月向け資料が並んで確認でき、親会社と複数ブランドの関係が当月資料にも反映されています。

コロムビア

コロムビア(Columbia)は11月8日に Columbia C812「Round-up time in Heaven」と Columbia C813「Hot romance」の録音が確認できます。また同月初旬の市販盤批評では、アーヴィング・アーロンソン・アンド・ヒズ・コマンダーズ(Irving Aaronson and His Commanders)による Columbia 2946-D「Pardon My Southern Accent / When You First Ate an Olive」が取り上げられており、録音と販売の両面で11月市場に動きがありました。さらにアメリカ議会図書館(Library of Congress)の所蔵案内には「Columbia masterworks, November 1934」が確認でき、同月のクラシック系カタログ運用も継続していたことがわかります。

ブランズウィック

ブランズウィック(Brunswick)は11月8日に Brunswick LA265「Piénsalo bien (Think it well) : Canción」と Brunswick LA266「El prisionero de San Juan de Ulúa : Canción」の録音が確認できます。この同日録音は、1934年11月の段階で同社がスペイン語圏向けのレパートリーも扱っていたことを示します。加えて、アメリカ議会図書館(Library of Congress)の所蔵案内には「Brunswick popular record catalog, November 1934」があり、11月向けの市場展開が文書上でも確認できます。同月初旬の『ザ・ニューヨーカー』(The New Yorker)では、フレディ・マーティン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Freddy Martin and His Orchestra)の Brunswick 6892 も現行盤として扱われています。

RCAヴィクター

RCAヴィクター(RCA Victor)のヴィクター(Victor)では、11月22日に Victor 79786「Idem」と Victor 79787「Moreninha da Tijuca ou Paquetá」の録音が確認できます。1934年11月の市場面では、同月初旬の『ザ・ニューヨーカー』(The New Yorker)が、ジョリー・コバーン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Jolly Coburn and His Orchestra)による Victor 24743「College Rhythm / Stay Sweet As You Are」を現行盤として紹介しており、同月のヴィクター(Victor)が英語圏向けの市販盤とラテン系レパートリーの双方を動かしていたことがわかります。

デッカ・レコード

デッカ・レコード(Decca Records)は11月8日にメン・アバウト・タウン(Men About Town)による Decca 38959「Christmas party songs, part 1」と Decca 38960「Christmas party songs, part 2」を録音し、同日にはホール・ジョンソン合唱団(Hall Johnson Choir)による Decca 38976「John the revelator」と Decca 38977「Little black train」も確認できます。さらに11月22日にはボブ・ハワード(Bob Howard, 1898–1986)が Decca 39094「P.S. I love you」と Decca 39095「What a difference a day made」を録音しており、1934年11月の段階で季節盤、宗教曲、ポピュラー歌曲を短期間に並行投入していたことがわかります。同月初旬の『ザ・ニューヨーカー』(The New Yorker)は、デッカ・レコード(Decca Records)が35セント盤を大量に市場へ出していたことにも触れており、価格面でも攻勢が目立つ月でした。