1935年4月に録音された音楽
1935年4月は、政治・制度・環境・文化保護の各分野で後年まで影響を残す動きが重なった月でした。4月1日にはインド準備銀行(Reserve Bank of India)が業務を開始し、英領インドの金融制度に中央銀行体制が整えられました。4月11日–14日にはイタリアのストレーザでイギリス、フランス、イタリアが会談し、ストレーザ戦線(Stresa Front)が形成されました。4月14日にはアメリカ合衆国グレートプレーンズでブラック・サンデー(Black Sunday)と呼ばれる大規模砂塵嵐が発生し、ダストボウル(Dust Bowl)を象徴する出来事となりました。4月15日にはワシントンで芸術的および科学的施設ならびに歴史的記念物の保護に関する条約(Treaty on the Protection of Artistic and Scientific Institutions and Historic Monuments)が調印されました。4月23日にはポーランド共和国憲法(Constitution of the Republic of Poland)が公布され、大統領権限の強い統治体制が制度上明確化されました。
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1935年4月の録音に関する情報のまとめ
1935年4月の録音業界は、世界恐慌後の再編がなお続くなかでも、主要ディスク会社の録音活動そのものは明確に続いていました。当月の直接根拠を確認できる対象としては、アールシーエー・マニュファクチャリング社(RCA Manufacturing Co., Inc.)のヴィクター(Victor)とブルーバード(Bluebird)、デッカ・レコード社(Decca Records, Inc.)、そしてアメリカン・レコード・コーポレーション(American Record Corporation)傘下のコロムビア・フォノグラフ社(Columbia Phonograph Company)が挙げられます。いっぽう、オーケー・レコード(Okeh Records)はこの時期にはすでに整理段階にあり、4月単月の活動を独立項目として安全に立てられるだけの直接根拠は今回確認できませんでした。そのため、以下では1935年4月の日付と録音・発売の対応を直接確認できる会社・ブランドに絞って整理します。
RCAヴィクター
アールシーエー・マニュファクチャリング社(RCA Manufacturing Co., Inc.)のヴィクター(Victor)では、1935年4月4日にベニー・グッドマン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Benny Goodman and His Orchestra)の “Hunkadola” と “The Dixieland Band” が録音され、Victor 25009 に結びつきました。さらに同じ4月中には、1日にザヴィア・クガート・アンド・ヒズ・オーケストラ(Xavier Cugat and His Orchestra)、12日にジャン・ガーバー・アンド・ヒズ・オーケストラ(Jan Garber and His Orchestra)、22日にポール・ホワイトマン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Paul Whiteman and His Orchestra)の録音も確認でき、アールシーエー・マニュファクチャリング社(RCA Manufacturing Co., Inc.)のヴィクター(Victor)が4月を通じて継続的に商業録音を進めていたことがわかります。
- https://www.78discography.com/vic25000.html
- https://mainspringpress.org/wp-content/uploads/2026/01/RUST_JRR-6.pdf
ブルーバード
アールシーエー・マニュファクチャリング社(RCA Manufacturing Co., Inc.)の低価格ブランドであるブルーバード(Bluebird)でも、1935年4月の活動を直接確認できます。ベニー・グッドマン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Benny Goodman and His Orchestra)は4月19日に “Japanese Sandman” と “Always” を録音し、これらは Victor 25024 とともに、ブルーバード(Bluebird)ではそれぞれ B-10459 と B-10799 に結びつきました。これは、同社が当時すでにヴィクター(Victor)の主力録音を低価格帯にも展開し、価格の異なる販路を同時に動かしていたことを示しています。
- https://www.78discography.com/BB10000.htm
- https://www.78discography.com/BB10500.htm
- https://mainspringpress.org/wp-content/uploads/2026/01/RUST_JRR-6.pdf
デッカ
デッカ・レコード社(Decca Records, Inc.)では、1935年4月3日にグレン・グレイ(Glen Gray, 1900–1963)率いるカサ・ロマ・オーケストラ(Casa Loma Orchestra)が “Once Upon A Midnight” と “Two Heads Against The Moon” を録音し、Decca 430 に結びつきました。デッカ・レコード社(Decca Records, Inc.)は1934年8月設立の新興大手でしたが、同社史では設立当初からニューヨーク、シカゴ、ロサンゼルスで録音体制を整えていたことが確認でき、1935年4月の段階で既に全米規模の録音網を実働させていたことがわかります。
- https://www.78discography.com/Dec100.htm
- https://mainspringpress.org/wp-content/uploads/2026/01/RUST_JRR-6.pdf
- https://mainspringpress.org/wp-content/uploads/2025/12/American-Record-Companies-and-Producers_2d-Ed.pdf
ARC・コロムビア
アメリカン・レコード・コーポレーション(American Record Corporation)傘下のコロムビア・フォノグラフ社(Columbia Phonograph Company)では、1935年4月18日にアーヴィング・アーロンソン・アンド・ヒズ・コマンダーズ(Irving Aaronson and His Commanders)の “Commanderism” と “Jazzeroo” が録音され、Columbia 3043-D に結びつきました。もっとも、会社史資料によれば、この時期のコロムビア・フォノグラフ社(Columbia Phonograph Company)はすでに主としてクラシック盤と再発盤の線へ再配置されており、オーケー・レコード(Okeh Records)も1935年初頭に整理されていました。そのため、1935年4月のコロムビアは大衆向け新録音の中心ブランドというより、アメリカン・レコード・コーポレーション(American Record Corporation)内部で限定的に新録音を担う銘柄として見るのが妥当です。
- https://www.78discography.com/COL3000D.htm
- https://mainspringpress.org/wp-content/uploads/2026/01/RUST_JRR-6.pdf
- https://mainspringpress.org/wp-content/uploads/2025/12/American-Record-Companies-and-Producers_2d-Ed.pdf
