1937年7月に録音された音楽

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1937年7月に録音された音楽

1937年7月は、国家制度、戦争、航空、植民地統治、文化、迫害が交差した月です。1日、アイルランド憲法(Bunreacht na hÉireann / Constitution of Ireland)が国民投票で承認され、アイルランドの国家体制が再編されました。2日、アメリア・イアハート(Amelia Earhart, 1897–1939)は世界一周飛行中に太平洋上で消息を絶ちました。7日には盧溝橋事件(Marco Polo Bridge Incident)が起こり、日中戦争(Second Sino-Japanese War)が全面化しました。同じ7月、パレスチナ王立委員会(Palestine Royal Commission)はイギリス委任統治領パレスチナ(British Mandate for Palestine)の分割案を示しました。12日には近代生活における芸術と技術の国際博覧会(Exposition Internationale des Arts et Techniques dans la Vie Moderne)のスペイン館(Spanish Pavilion)が開館し、パブロ・ピカソ(Pablo Picasso, 1881–1973)の《ゲルニカ(Guernica)》が展示されました。15日にはブーヘンヴァルト強制収容所(Buchenwald Concentration Camp)に最初の囚人が到着し、ナチス・ドイツ(Nazi Germany)の強制収容所体制が拡大しました。

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1937年7月の録音に関する情報のまとめ

1937年7月の録音関連情報では、アメリカ合衆国の大手レコード会社を中心に、スウィング、ジャズ、ダンス・バンド、映画関連ポピュラー曲の録音と販売活動が確認できます。デッカ・レコード(Decca Records, Inc.)では、ルイ・アームストロング・アンド・ヒズ・オーケストラ(Louis Armstrong and His Orchestra)、カウント・ベイシー・アンド・ヒズ・オーケストラ(Count Basie and His Orchestra)、グレン・グレイ・アンド・ザ・カサ・ロマ・オーケストラ(Glen Gray and the Casa Loma Orchestra)などの録音が行われました。アールシーエー・マニュファクチャリング・カンパニー(RCA Manufacturing Company, Inc.)のヴィクター(Victor)では、ベニー・グッドマン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Benny Goodman and His Orchestra)による「Sing, Sing, Sing (introducing Christopher Columbus)」が録音されました。アメリカン・レコード・コーポレーション(American Record Corporation)とブランズウィック・レコード・コーポレーション(Brunswick Record Corporation)は、ブランズウィック(Brunswick)、メロトーン(Melotone)、ヴォカリオン(Vocalion)を通じて廉価盤・中価格盤の供給を続けました。マスター・レコード(Master Records, Inc.)では、マスター・レコード(Master Records)とヴァラエティ・レコード(Variety Records)の展開が、1937年7月に販売・流通面で転機を迎えました。

デッカ・レコード

デッカ・レコード(Decca Records, Inc.)では、1937年7月にニューヨーク市とロサンゼルス市で、ジャズ、スウィング、映画関連ポピュラー曲を含む録音活動が確認できます。ルイ・アームストロング・アンド・ヒズ・オーケストラ(Louis Armstrong and His Orchestra)は、映画関連曲を含む複数の録音を行い、同社のポピュラー録音の中心的存在であり続けました。カウント・ベイシー・アンド・ヒズ・オーケストラ(Count Basie and His Orchestra)による「One O’Clock Jump」は、同月のデッカ・レコード(Decca Records, Inc.)録音の中でも重要な楽曲です。グレン・グレイ・アンド・ザ・カサ・ロマ・オーケストラ(Glen Gray and the Casa Loma Orchestra)、ジミー・ランスフォード・アンド・ヒズ・オーケストラ(Jimmie Lunceford and His Orchestra)、ビング・クロスビー(Bing Crosby, 1903–1977)らの録音も確認でき、同社が1937年夏の商業音楽市場で幅広いジャンルを扱っていたことを示しています。

アールシーエー・マニュファクチャリング・カンパニー

ラジオ・コーポレーション・オブ・アメリカ(Radio Corporation of America)傘下のアールシーエー・マニュファクチャリング・カンパニー(RCA Manufacturing Company, Inc.)では、ヴィクター(Victor)による商業録音が1937年7月も継続しました。7月6日、ハリウッドのヴィクター録音施設で、ベニー・グッドマン・アンド・ヒズ・オーケストラ(Benny Goodman and His Orchestra)は「Sing, Sing, Sing (introducing Christopher Columbus)」を録音しました。この録音は12インチ盤2面にまたがる大規模なスウィング録音で、ベニー・グッドマン(Benny Goodman, 1909–1986)、ハリー・ジェイムス(Harry James, 1916–1983)、ジギー・エルマン(Ziggy Elman, 1914–1968)、ジーン・クルーパ(Gene Krupa, 1909–1973)、ジェス・ステイシー(Jess Stacy, 1904–1995)らが参加しました。翌7月7日にも同楽団の録音が続き、ヴィクター(Victor)は1937年夏のスウィング市場で主要な録音を残しました。

アメリカン・レコード・コーポレーション/ブランズウィック・レコード・コーポレーション

アメリカン・レコード・コーポレーション(American Record Corporation)とブランズウィック・レコード・コーポレーション(Brunswick Record Corporation)は、1937年時点でブランズウィック(Brunswick)、メロトーン(Melotone)、ヴォカリオン(Vocalion)などを扱い、同一原盤を複数系列へ展開する体制を続けていました。1937年7月には、メロトーン(Melotone)系列でサミー・ケイ・アンド・ヒズ・オーケストラ(Sammy Kaye and His Orchestra)、ジーン・カードス・アンド・ヒズ・オーケストラ(Gene Kardos and His Orchestra)、ディック・マクドノー・アンド・ヒズ・オーケストラ(Dick McDonough and His Orchestra)、テンポ・キングズ・キングス・オブ・テンポ(Tempo King’s Kings of Tempo)などの録音・発売情報が確認できます。これらの動きは、アメリカン・レコード・コーポレーション(American Record Corporation)系のレーベル網が、1937年7月にも映画主題歌、ダンス・バンド、ポピュラー歌曲を継続的に供給していたことを示しています。

マスター・レコード

マスター・レコード(Master Records, Inc.)は、アーヴィング・ミルズ(Irving Mills, 1894–1985)が関与した1936年末から1937年の録音会社で、マスター・レコード(Master Records)とヴァラエティ・レコード(Variety Records)を発売しました。デューク・エリントン(Duke Ellington, 1899–1974)、キャブ・キャロウェイ(Cab Calloway, 1907–1994)、レイモンド・スコット(Raymond Scott, 1908–1994)らに関連する録音を扱った点で、同社は1937年のジャズ系レーベル展開の中でも目立つ存在でした。1937年7月には、アーヴィング・ミルズ(Irving Mills, 1894–1985)が海外流通の拡大を図った後、アメリカ合衆国へ戻った時期にあたり、マスター・レコード(Master Records)の新規発売は7月中旬で停止したとされています。一方、ヴァラエティ・レコード(Variety Records)の発売は継続し、同社の録音制作と流通政策は1937年秋のアメリカン・レコード・コーポレーション(American Record Corporation)側への再編へ向かいました。