1940年10月に録音された音楽
1940年10月は、第二次世界大戦(Second World War)の拡大と、各国の戦時体制化が同時に進んだ月です。アメリカ合衆国(United States of America)では10月1日にペンシルベニア・ターンパイク(Pennsylvania Turnpike)が開通し、自動車交通の新しい幹線として注目されました。グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)ではブリッツ(The Blitz)が続き、記録映画『ロンドン・キャン・テイク・イット!(London Can Take It!)』が空襲下のロンドン(London)を国際的に伝えました。ドイツ占領下ポーランド(German-occupied Poland)ではワルシャワ・ゲットー(Warsaw Ghetto)の設置が進められ、日本では近衛文麿(1891–1945)の下で10月12日に大政翼賛会(Imperial Rule Assistance Association)が発足しました。アメリカ合衆国(United States of America)では10月16日に選抜訓練徴兵法(Selective Training and Service Act of 1940)の初回登録が行われました。10月24日にはアンリ・フィリップ・ペタン(Henri Philippe Pétain, 1856–1951)がアドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler, 1889–1945)とモントワール=シュル=ル=ロワール(Montoire-sur-le-Loir)で会談し、10月28日にはイタリア王国(Kingdom of Italy)がギリシャ王国(Kingdom of Greece)へ侵攻してギリシャ・イタリア戦争(Greco-Italian War)が始まりました。
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1940年10月の録音に関する情報のまとめ
1940年10月の録音関連では、アメリカ合衆国(United States of America)の大手レコード会社を中心に、ポピュラー歌唱、ダンス・オーケストラ、ジャズ、ブルースの制作と販売促進が継続していました。当月資料で確認できる範囲では、デッカ・レコード・インコーポレイテッド(Decca Records, Inc.)、コロンビア・レコーディング・コーポレーション(Columbia Recording Corporation)、アールシーエー・マニュファクチャリング社(RCA Manufacturing Co., Inc.)の3系統で、複数日の録音活動または再生機器を含む販売訴求が確認できます。個別録音は各社の録音リストで整理する対象とし、ここでは当月の企業・レーベル活動の傾向を中心にまとめます。
デッカ・レコード
デッカ・レコード・インコーポレイテッド(Decca Records, Inc.)では、1940年10月にダンス・オーケストラ、ポピュラー歌唱、コーラス・グループの録音が複数確認できます。同社の当月活動は、ラジオや映画・舞台音楽と接点を持つ大衆向けレパートリーを継続的に制作するもので、ブギウギ系の流行を含むダンス音楽需要にも対応していました。また、1940年10月の業界誌上の人気表では、同社のポピュラー歌唱盤が上位にあり、録音制作だけでなく市場流通面でも強い位置にあったことが確認できます。
- https://www.78discography.com/Dec3000.htm
- https://www.worldradiohistory.com/Archive-All-Music/Billboard/40s/1940/Billboard-1940-10%2019.pdf
コロンビア・レコーディング・コーポレーション
コロンビア・レコーディング・コーポレーション(Columbia Recording Corporation)では、1940年10月にコロンビア・レコード(Columbia Records)本体とオーケー・レコード(Okeh Records)の双方で録音活動が確認できます。コロンビア・レコード(Columbia Records)側では、ポピュラー歌唱、ダンス・オーケストラ、ラテン系レパートリーを含む商業録音が続きました。オーケー・レコード(Okeh Records)側では、ジャズ、ブルース、カントリー系の録音が同月内に確認でき、1940年に再稼働した同レーベルが、同社の幅広いレパートリーを担う系列レーベルとして機能していたことが分かります。
- https://www.78discography.com/COL35500.htm
- https://www.78discography.com/OK6000.htm
- https://www.78discography.com/OK5600.htm
アールシーエー・マニュファクチャリング社
アールシーエー・マニュファクチャリング社(RCA Manufacturing Co., Inc.)では、1940年10月にヴィクター・レコード(Victor Records)とブルーバード・レコード(Bluebird Records)の両系統で録音活動が確認できます。ヴィクター・レコード(Victor Records)では、ジャズの主要レパートリーに属する録音が同月内に行われ、ブルーバード・レコード(Bluebird Records)では、シカゴ(Chicago)でのブルース録音が確認できます。さらに1940年10月号の『ラジオ・トゥデイ(Radio Today)』では、アールシーエー・ヴィクトローラ(RCA Victrola)の家庭用再生機器広告が確認でき、同社がレコードと再生機器を組み合わせた家庭市場向けの販売戦略を継続していたことが分かります。
- https://www.45cat.com/78rpm/record/27406
- https://ellingtonia.com/discography/1940-1949/
- https://www.worldradiohistory.com/Archive-Radio-Today/40s/Radio-Today-1940-10.pdf
