1945年2月に録音された音楽
1945年2月は、第二次世界大戦(Second World War)の終結が視野に入る一方で、戦後秩序の設計と各地の激戦が同時に進んだ月でした。2月4日–11日にはヤルタ会談(Yalta Conference)が開かれ、連合国首脳が対独戦の終結過程と戦後処理を協議しました。2月14日には、フランクリン・デラノ・ルーズベルト(Franklin Delano Roosevelt, 1882–1945)とアブドゥルアズィーズ・アル=サウード(Abdul Aziz Al Saud, 1875–1953)が、アメリカ合衆国海軍重巡洋艦クインシー(USS Quincy, CA-71)上で会談しました。欧州では2月13日–15日にドレスデン空襲(Bombing of Dresden)が行われ、アジア太平洋ではマニラの戦い(Battle of Manila)が激化し、2月19日には硫黄島の戦い(Battle of Iwo Jima)が始まりました。2月23日、トルコ共和国はドイツと日本への宣戦布告を決定しました。さらに2月25日には、カナダ放送協会国際サービス(Canadian Broadcasting Corporation International Service)が正式に国際放送を開始しました。
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1945年2月の録音に関する情報のまとめ
1945年2月の録音関係資料では、アメリカ合衆国のレコード業界を中心に、ヒット盤の拡販、歌手契約の維持、録音拠点の調整、製造能力の増強、新規参入の準備が同時に進んでいました。デッカ・レコード・インコーポレイテッド(Decca Records, Inc.)は人気盤の展開と西海岸製造拠点の整備が伝えられ、ヴィクター・レコード(Victor Records)は主要歌手との契約継続をめぐる動きが報じられました。キャピトル・レコード・インコーポレイテッド(Capitol Records, Inc.)は録音スタジオ利用を再調整し、コロムビア・レコーディング・コーポレーション(Columbia Recording Corporation)は海外向け軍用盤制作に関与しました。さらに、マジェスティック・レコード・インコーポレイテッド(Majestic Records, Inc.)の設立準備も明らかになり、戦時下でも録音産業の再編と拡張が進んでいました。
デッカ・レコード
1945年2月3日号のザ・ビルボード(The Billboard)では、アンドリューズ・シスターズ(The Andrews Sisters)の「ラム・アンド・コカ・コーラ(Rum and Coca-Cola)」を収めたDecca 18636が小売人気表の上位に掲載され、同号には同盤の広告も掲出されました。ラジオ・アンド・テレビジョン・リテイリング(Radio & Television Retailing)1945年2月号は、デッカ・レコード・インコーポレイテッド(Decca Records, Inc.)がロサンゼルスの北ラ・ブレア街960番地に取得した4階建て建物で盤製造を始める予定だと伝えました。さらに、2月10日号のザ・ビルボード(The Billboard)では、「ダニー・ボーイ(Danny Boy)」をめぐり、差止め、損害賠償、利益計算を求める訴訟が報じられています。
- https://www.worldradiohistory.com/Archive-All-Music/Billboard/40s/1945/BB-1945-02-03.pdf
- https://www.worldradiohistory.com/Archive-All-Music/Billboard/40s/1945/BB-1945-02-10.pdf
- https://www.worldradiohistory.com/Archive-Radio-Retailing/40s/Radio-Retailing-1945-02.pdf
ヴィクター・レコード
1945年2月10日号のザ・ビルボード(The Billboard)は、ダイナ・ショア(Dinah Shore, 1916–1994)とヴィクター・レコード(Victor Records)との再契約交渉を報じました。2月3日号の同誌の小売人気表では、Victor 20-1610が4位、Victor 20-1608Aが5位に掲載され、ヴィクター盤の販売力が当月も強く示されています。
- https://www.worldradiohistory.com/Archive-All-Music/Billboard/40s/1945/BB-1945-02-03.pdf
- https://www.worldradiohistory.com/Archive-All-Music/Billboard/40s/1945/BB-1945-02-10.pdf
キャピトル・レコード
1945年2月3日号のザ・ビルボード(The Billboard)では、Capitol 180が小売人気表3位に掲載されました。同号はまた、キャピトル・レコード・インコーポレイテッド(Capitol Records, Inc.)とシー・ピー・マクレガー・トランスクリプション・スタジオ(C. P. MacGregor Transcription Studios)との録音スタジオ利用契約が停滞していると報じ、戦時業務の逼迫が録音拠点の確保に影響していたことを示しています。記事では、交渉再開の余地にも触れられました。
コロムビア
1945年2月3日号のザ・ビルボード(The Billboard)は、アメリカ陸軍特別サービス部門(Special Service Department)が海外向けVディスク(V-Discs)制作のため新たな遠隔録音方式を試み、会場からコロムビア・レコーディング・コーポレーション(Columbia Recording Corporation)へ直接回線を接続して録音したと報じました。記事では、最初の試行で7面が録音されたとされています。
- https://www.worldradiohistory.com/Archive-All-Music/Billboard/40s/1945/BB-1945-02-03.pdf
- https://hdl.loc.gov/loc.mbrsrs/eadmbrs.rs005002
マジェスティック・レコード
1945年2月14日付のハインル・ラジオ・ニュース・サービス(Heinl Radio News Service)は、マジェスティック・ラジオ・アンド・テレビジョン・コーポレーション(Majestic Radio & Television Corporation)の子会社として、マジェスティック・レコード・インコーポレイテッド(Majestic Records, Inc.)が設立過程にあり、録音事業へ参入すると報じました。記事では、録音スタジオと事務所をニューヨーク市、製造工場をニュージャージー州ニューアークに置く計画が示されました。さらに、トランスクリプションズ・インコーポレイテッド(Transcriptions, Inc.)、クラシック・レコード・カンパニー(Classic Record Company)、ニュー・ジャージー・プラスチックス・インコーポレイテッド(New Jersey Plastics, Inc.)の取得契約も記されています。同記事では、レコード需要が供給を約5対1で上回るとの見通しも紹介されました。
