1949年4月に録音された音楽

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1949年4月に録音された音楽

1949年4月は、戦後世界の秩序再編が明確に進んだ月でした。4月4日には北大西洋条約(North Atlantic Treaty)が署名され、北大西洋地域の集団防衛体制が制度化されました。4月7日にはミュージカル『南太平洋』(South Pacific)がブロードウェイで開幕し、戦後アメリカ演劇を代表する作品の1つとなりました。4月18日にはアイルランド共和国法1948年(Republic of Ireland Act, 1948)が発効し、アイルランドは共和国としての地位を明確にしました。イギリス連邦では4月26日にロンドン宣言(London Declaration)が採択され、共和制へ移行するインドの残留を可能にする新しい枠組みが示されました。中国では4月23日に中国人民解放軍が南京を占領し、中国内戦の帰趨を大きく変える局面となりました。日本では4月25日に1米ドル=360円の公定為替相場が実施され、戦後経済運営の基準が定まりました。科学技術分野では、イギリスのマンチェスター大学でマンチェスター・マーク1(Manchester Mark 1)が4月までに中間仕様で稼働し、初期コンピュータ開発が次の段階へ進みました。

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1949年4月の録音に関する情報のまとめ

1949年4月の米国録音産業では、新規格盤の普及、標準78回転盤の価格政策、企業内部の再編、原盤権をめぐる係争が同時に進みました。ラジオ・コーポレーション・オブ・アメリカのアールシーエー・ヴィクター部門(RCA Victor Division, Radio Corporation of America)は45回転盤と専用再生機を一般市場へ本格投入し、同月の業界最大の話題となりました。コロムビア・レコード・インコーポレイテッド(Columbia Records, Inc.)とエムジーエム・レコード(M-G-M Records)は標準78回転盤の価格競争を動かし、デッカ・レコード・インコーポレイテッド(Decca Records, Inc.)は経営人事と主要歌手契約を更新しました。ロンドン・レコード・インコーポレイテッド(London Records, Inc.)は社内再編と流通網強化を進め、キャピトル・レコード・インコーポレイテッド(Capitol Records, Inc.)とマーキュリー・レコード社(Mercury Record Corporation)は欧州原盤をめぐる法的・資産上の動きを見せました。4月は、戦後の録音市場が媒体、価格、権利、販売網の各面で再編されつつあったことを示す月でした。

アールシーエー・ヴィクター

ラジオ・コーポレーション・オブ・アメリカのアールシーエー・ヴィクター部門(RCA Victor Division, Radio Corporation of America)は、1949年4月初旬に45回転盤と専用再生機を一般小売市場で全国的に公開しました。4月9日付『ザ・キャッシュ・ボックス』(The Cash Box)は、同社の45回転盤基本カタログが約200タイトルで構成され、ポピュラー盤の小売価格が65セントとされたことを伝えています。同資料は、4月中旬から当時の人気曲を45回転盤で投入し、5月初旬以降は新しいポピュラー盤を78回転盤と45回転盤で同時発売する計画も報じました。新しい再生規格を家庭用市場へ本格的に定着させようとする販売政策が、4月の同部門の中心的活動でした。

コロムビア・レコード

コロムビア・レコード・インコーポレイテッド(Columbia Records, Inc.)は、1949年4月初旬までに標準78回転盤の価格引下げを実施していました。4月9日付『ザ・キャッシュ・ボックス』(The Cash Box)は、エムジーエム・レコード(M-G-M Records)の値下げを、コロムビア・レコード・インコーポレイテッドが前週に行った同様の価格改定に続く動きとして報じています。これにより、同社は長時間再生盤の推進と並行して、既存の78回転盤市場でも価格競争に影響を及ぼしていたことが確認できます。

エムジーエム・レコード

エムジーエム・レコード(M-G-M Records)は、1949年4月1日付でポピュラー盤の小売価格を60セントへ引き下げました。4月9日付『ザ・キャッシュ・ボックス』(The Cash Box)は、この価格改定をコロムビア・レコード・インコーポレイテッド(Columbia Records, Inc.)に続く動きとして扱い、同社が当面45回転盤および33⅓回転盤の市場へ参入する計画を持たないと説明したことも報じています。新規格盤への即時参入ではなく、既存の標準78回転盤の価格競争力を高めることを優先した点が、4月の同社の特徴でした。

デッカ・レコード

デッカ・レコード・インコーポレイテッド(Decca Records, Inc.)では、1949年4月に経営人事の更新が行われました。4月9日付『ザ・キャッシュ・ボックス』(The Cash Box)は、同社の取締役会が新社長を選出したこと、録音・アーティスト部門の責任体制も整理されたことを伝えています。同時に、同社はビング・クロスビー(Bing Crosby, 1903–1977)との新たな7年契約を発表しました。経営継承と主力歌手との長期契約確保が同時に示された点は、4月のデッカ・レコード・インコーポレイテッドの重要な動きでした。

ロンドン・レコード

ロンドン・レコード・インコーポレイテッド(London Records, Inc.)は、1949年4月に社内人事を伴う組織再編を実施しました。4月9日付『ザ・キャッシュ・ボックス』(The Cash Box)は、広告・販売促進部門および全国販売部門に関わる人事変更を報じ、同社が基本的な販売方針と録音方針を変更しないと説明したことを伝えています。また、同資料は同社が販売網の拡充を継続する方針を示したとも記しており、4月の同社は市場拡大に向けた流通体制の再整理を進めていました。

キャピトル・レコード

キャピトル・レコード・インコーポレイテッド(Capitol Records, Inc.)は、1949年4月1日にマーキュリー・レコード社(Mercury Record Corporation)を相手取る訴訟を提起しました。争点は、テレフンケン(Telefunken)由来の原盤権をめぐるもので、4月9日付『ザ・ビルボード』(The Billboard)もこの係争を大きく報じています。戦後の欧州音源を米国市場でどう利用するかは、クラシック録音の供給戦略に直結しており、この訴訟は4月の同社にとって重要な企業活動でした。

マーキュリー・レコード

マーキュリー・レコード社(Mercury Record Corporation)は、1949年4月に複数の原盤資産をめぐる動きを見せました。4月23日付『ザ・ビルボード』(The Billboard)は、同社が保有するメイジェスティック・レコード(Majestic Records)由来のマスターを売却または貸与の対象として提示したと報じています。また、同社はキャピトル・レコード・インコーポレイテッド(Capitol Records, Inc.)との間でテレフンケン(Telefunken)原盤をめぐる係争の当事者となっており、1949年4月はマーキュリー・レコード社にとって、保有音源の再配置と権利関係の整理が同時進行した月でした。