1949年12月に録音された音楽

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1949年12月に録音された音楽

1949年12月は、戦後秩序の再編が政治・経済・人権・科学・文化にまたがって進んだ月でした。12月1日、日本では外国為替及び外国貿易管理法が公布され、対外取引管理の制度的枠組みが整えられました。12月2日、国際連合総会(United Nations General Assembly)は人身売買及び他人の売春からの搾取の禁止に関する条約(Convention for the Suppression of the Traffic in Persons and of the Exploitation of the Prostitution of Others)を承認しました。12月8日には国際連合パレスチナ難民救済事業機関(United Nations Relief and Works Agency for Palestine Refugees in the Near East)の設置が決議され、12月9日には国際連合総会決議303(IV)『パレスチナ:エルサレム地域の国際制度および聖地保護の問題(Palestine: Question of an International Regime for the Jerusalem Area and the Protection of the Holy Places)』が採択されました。同じ12月9日、中華民国政府は台湾へ移転しました。12月10日にはカーネギー・ホール(Carnegie Hall)で人権デー演奏会(Human Rights Day Concert 1949)が開かれ、12月12日には湯川秀樹(1907–1981)がノーベル物理学賞(Nobel Prize in Physics)受賞講演「Meson Theory in Its Developments」を行いました。12月27日、オランダはインドネシア連邦共和国(Republic of the United States of Indonesia)へ主権を移譲しました。

この月の確認されている録音:0曲

1949年12月の録音に関する情報のまとめ

1949年12月の録音産業では、年末商戦の強化と再生規格の転換が並行して進みました。アールシーエー・ヴィクター部門(RCA Victor Division, Radio Corporation of America)は45回転盤と複数速度対応再生機器の普及を前提とした施策を示し、ジェイ・ピー・シーバーグ社(J. P. Seeburg Corporation)も45回転盤を自動蓄音機業界の重要論点として扱いました。キャピトル・レコード社(Capitol Records, Inc.)とデッカ・ディストリビューティング社(Decca Distributing Corp.)は、音楽運営者への情報提供や販売網の整備を重視し、コロムビア・レコード社(Columbia Records Inc.)とエムジーエム・レコード(M-G-M Records)は年末需要を見込んだ話題作・重点新譜の訴求を進めました。さらに、宗教音楽分野ではセイクリッド・レコード社(Sacred Records, Inc.)がホワイト・チャーチ・レコーディング社(White Church Recording Company)を取得し、アドミラル・レコード社(Admiral Records, Inc.)は地域題材の新曲募集を通じてレパートリー拡充を図っていました。

アールシーエー・ヴィクター

1949年12月10日号の『ザ・ビルボード(The Billboard)』は、アールシーエー・ヴィクター部門(RCA Victor Division, Radio Corporation of America)が複数速度対応計画を進め、チェンジャーの投入を1950年1月下旬に予定していると報じました。1949年12月31日号の『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』では、同部門が新譜広告で78回転盤と45回転盤を併記し、45回転盤を通常の商品展開に組み込んでいたことが確認できます。また、1949年12月24日号の同誌は、ザ・ハニー・ドリーマーズ(The Honey Dreamers)がアールシーエー・ヴィクター・ブルーバード(RCA Victor Bluebird)と専属録音契約を結び、再活性化された同シリーズの12月出荷分に初録音が組み込まれる予定であると伝えました。

ジェイ・ピー・シーバーグ

1949年12月10日号の『ザ・ビルボード(The Billboard)』は、ジェイ・ピー・シーバーグ社(J. P. Seeburg Corporation)が45回転盤を分析した記事を掲載し、この新規格が自動蓄音機業界の将来に関わる重要課題として扱われていたことを示しました。録音メディアの規格変更が、レコード会社だけでなく再生機器メーカーにも直接的な判断を迫っていた点が、同月の業界動向として確認できます。

キャピトル・レコード

1949年12月24日号の『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』は、キャピトル・レコード社(Capitol Records, Inc.)が音楽運営者向け販売の強化を進め、業務上有用な情報を提供する月刊ニュースレターの発行を計画していると報じました。年末商戦において、同社が単に新譜を供給するだけでなく、ジュークボックス運営者との継続的な関係構築を重視していたことが確認できます。

デッカ・ディストリビューティング

1949年12月24日号の『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』に掲載された寄稿では、デッカ・ディストリビューティング社(Decca Distributing Corp.)が、米国内52主要都市に支店と販売拠点を持つ体制を説明し、1950年に向けて録音娯楽の各分野で活動を強化する方針を示しました。同社は、音楽運営者に利益をもたらすレコード供給と販売サービスの充実を掲げており、1949年末時点で流通網と運営者対応を重視していたことが分かります。

コロムビア・レコード

1949年12月24日号の『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』は、コロムビア・レコード社(Columbia Records Inc.)が『Rudolph the Red-Nosed Reindeer』を前週までに100万枚超出荷したと伝えました。同誌はさらに、年末需要の継続によって200万枚に達する可能性が業界で見込まれていたことも報じています。1949年12月の同社は、季節商品を軸に大規模な市場反応を得ていたことが確認できます。

エムジーエム・レコード

1949年12月24日号の『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』は、エムジーエム・レコード(M-G-M Records)が12月後半の重点新譜として『Big Movie Show In The Sky』と『Lovely Lake In Loveland』を準備していたと報じました。前者は、ブロードウェイ・ミュージカル『Texas Li’l Darlin’』の楽曲として集中的な宣伝が行われていたことが伝えられています。また、同号には「M-G-M Non-Breakable Metrolite Records」の広告も掲載され、同レーベルが耐破損性を訴求する商品展開を継続していたことが確認できます。

セイクリッド・レコード

1949年12月10日号の『ザ・ビルボード(The Billboard)』は、セイクリッド・レコード社(Sacred Records, Inc.)がホワイト・チャーチ・レコーディング社(White Church Recording Company)のカタログと事務所を取得したと報じました。宗教音楽レーベルの再編が1949年12月に進んでいたことを示す動きであり、ポピュラー音楽や自動蓄音機市場とは異なる録音分野でも企業統合が進行していたことが確認できます。

アドミラル・レコード

1949年12月24日号の『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』は、アドミラル・レコード社(Admiral Records, Inc.)がネブラスカ州を題材にした楽曲を募集し、適切な作品が得られれば速やかに録音する方針を示していたと報じました。地域題材の新曲を公募し、録音レパートリーへ取り込もうとする施策が、同社の1949年12月の活動として確認できます。