1950年8月に録音された音楽

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1950年8月に録音された音楽

1950年8月、朝鮮戦争(Korean War)では、朝鮮半島南東部で釜山橋頭堡防衛戦(Defense of Pusan Perimeter)が本格化し、戦局は国際連合軍の持久防衛を軸に推移しました。8月1日、ソビエト社会主義共和国連邦(Union of Soviet Socialist Republics)は国際連合安全保障理事会(United Nations Security Council)の会合に復帰し、朝鮮問題をめぐる審議は新たな段階に入りました。インドネシアでは、1950年法律第7号(Undang-Undang Nomor 7 Tahun 1950 tentang Perubahan Konstitusi Sementara Republik Indonesia Serikat menjadi Undang-Undang Dasar Sementara Republik Indonesia)が8月15日に制定・公布され、8月17日に施行されました。8月15日には1950年アッサム・チベット地震(1950 Assam-Tibet Earthquake)が発生し、アメリカ地質調査所(United States Geological Survey)はマグニチュード8.6と記録しています。ローマ教皇ピウス12世(Pius XII, 1876–1958)は8月12日、回勅『ヒューマニ・ジェネリス』(Humani Generis)を発布しました。アメリカ合衆国大統領ハリー・S・トルーマン(Harry S. Truman, 1884–1972)は8月25日、大統領令第10155号『特定鉄道の占有・管理・運営』(Executive Order 10155, Possession, Control, and Operation of Certain Railroads)を発しました。文化面では、映画『羅生門』(Rashomon)が8月26日に日本で劇場公開されました。

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1950年8月の録音に関する情報のまとめ

1950年8月の録音産業では、45回転盤への対応、秋季商戦を見据えた販促、クラシック部門の拡充、専属契約と流通網の再編、生産能力の増強が同時に進みました。コロムビア・レコード社(Columbia Records, Inc.)は45回転盤の試験展開を進め、キャピトル・レコード社(Capitol Records, Inc.)は販売店向けの大規模な割引施策を実施しました。デッカ・レコード社(Decca Records, Inc.)は夏季としては異例の高いプレス稼働を示す一方、デッカ・ゴールド・レーベル・シリーズ(Decca Gold Label Series)を打ち出してクラシック市場を強化しました。アールシーエー・ヴィクター・レコード部門(RCA Victor Record Department)は専属契約を進め、関連流通会社も卸売拠点の取得を進めています。さらに、マーキュリー・レコード社(Mercury Record Corporation)、リーガル・レコード社(Regal Records, Inc.)、マーサー・レコード(Mercer Records)、アビー・レコード社(Abbey Records, Inc.)、ダナ・レコード(Dana Records)、アドミラル・レコード社(Admiral Records, Inc.)にも、当月の業界資料で確認できる具体的な動きが見られます。

コロムビア

コロムビア・レコード社(Columbia Records, Inc.)は、1950年8月に45回転盤の試験発売を進めました。『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』1950年8月19日号は、同社が『Goodnight Irene』と『Sometime』を45回転盤で市場に送り出すと報じています。8月26日号でも、同社は45回転盤への参入をなお「試験」と位置づけていたものの、業界紙はこの動きを主要レコード会社の回転数対応が一段進んだ出来事として扱いました。

キャピトル

キャピトル・レコード社(Capitol Records, Inc.)は、1950年8月下旬に販売店向けのボーナス割引施策を実施しました。『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』1950年8月26日号によれば、通常の2%割引に加えて10%の追加割引を設定し、支払期限も30日から90日に延長しました。対象には新譜、クリスマス商品、ポピュラー、クラシック、ウェスタン、児童向けを含む約900点のカタログが含まれ、初週から強い反応があったと報じられています。8月5日号では、同社の夏季販売が戦後の同時期として好調であるとも伝えられました。

アールシーエー・ヴィクター

アールシーエー・ヴィクター・レコード部門(RCA Victor Record Department)は、1950年8月にフィル・スピタルニー・アンド・ヒズ・オール・ガール・オーケストラ(Phil Spitalny and His All-Girl Orchestra)との独占録音契約を発表しました。『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』1950年8月26日号は、同団体のクリスマス・アルバムをアールシーエー・ヴィクター名義で再展開し、秋季から年末商戦に向けて重点的に販売する方針を伝えています。さらに8月5日号では、アールシーエー・ヴィクター・ディストリビューティング社(RCA Victor Distributing Corporation)が、バッファローおよびロチェスター地域の卸売業者ビックフォード・ブラザーズ社(Bickford Brothers Company)の物的資産を8月1日付で取得したと報じられました。

デッカ

デッカ・レコード社(Decca Records, Inc.)は、1950年8月初旬、夏季としては異例の高いプレス稼働を報告しました。『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』1950年8月5日号は、『Sam’s Song』、『Simple Melody』、『Tzena, Tzena, Tzena』、『Goodnight Irene』、『La Vie En Rose』などの好調を背景に、同社が戦後でも特に速い水準で盤を製造していると記しています。さらに8月26日号では、同社社長ミルトン・R・ラックミル(Milton R. Rackmil, 1906–1992)が、デッカ・ゴールド・レーベル・シリーズ(Decca Gold Label Series)の開始を発表したと報じられました。この新シリーズは、交響曲、協奏曲、室内楽、オペラ、合唱、声楽、器楽を含むクラシック分野の強化を目的としていました。

マーキュリー

マーキュリー・レコード社(Mercury Record Corporation)は、1950年8月、東部12社の販売業者との会合を開き、秋季販売と販促計画を協議しました。『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』1950年8月19日号は、同社首脳陣が販売網との調整を進めていたことを伝えています。同号の業界欄では、所属アーティストの増強やディスクジョッキー向けの接触強化も確認でき、秋季商戦を前に営業面と宣伝面の両方を整えていた状況がうかがえます。

リーガル

リーガル・レコード社(Regal Records, Inc.)は、1950年8月にザ・コールマン・ブラザーズ(The Coleman Brothers)との長期契約を発表しました。『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』1950年8月19日号は、同社がこの新しいヴォーカル・グループに対して集中的な販促を行う方針を示したと報じています。契約と販売促進を連動させた動きであり、リズム・アンド・ブルース市場への積極姿勢が確認できます。

マーサー

マーサー・レコード(Mercer Records)は、1950年8月に新会社として設立準備が整ったと報じられました。『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』1950年8月19日号は、同社がリズム・アンド・ブルースおよびジャズ分野での展開を掲げ、初期発売計画と全国流通の準備を進めていたと伝えています。さらに、33⅓回転ロングプレイ盤への進出方針も示されており、新興録音会社として複数市場を見据えた事業構想が確認できます。

アビー

アビー・レコード社(Abbey Records, Inc.)は、1950年8月、需要増に対応するためプレス工場2か所を追加しました。『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』1950年8月5日号は、追加設備によって月間30万枚の生産能力を見込むと報じています。販売業者からの大量注文に既存の供給体制が追いつきにくくなっていたことが背景にあり、独立系レーベルの拡張局面を示す動きでした。

ダナ

ダナ・レコード(Dana Records)は、1950年8月に事務所と倉庫をロングアイランドのキュー・ガーデンズへ移転しました。『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』1950年8月5日号は、同社がポーランド系音楽を中心とする独立レーベルとして活動を続ける中で、事業拠点の再配置を行ったことを伝えています。

アドミラル

アドミラル・レコード社(Admiral Records, Inc.)は、1950年8月、アドミラル社(Admiral Corporation)との名称混同を避けるため、新名称の公募をディスクジョッキーに呼びかけました。『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』1950年8月5日号は、名称案の募集締切を8月31日とし、採用者にはアドミラル社製のテレビ・ラジオ・蓄音機一体型コンソールが贈られると報じています。録音会社がブランド識別の明確化を迫られていた事例として確認できます。