1950年1月に録音された音楽

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1950年1月に録音された音楽

1950年1月、アメリカ合衆国では1月1日に老齢・遺族保険(Old-Age and Survivors Insurance)の保険料率が雇用主・被用者ともに1.5%へ引き上げられました。1月6日、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)は、中華人民共和国(People’s Republic of China)の中央人民政府を承認しました。1月12日にはディーン・G・アチソン(Dean G. Acheson, 1893–1971)が全米記者クラブ(National Press Club)でアジア政策に関する演説を行いました。1月17日にはボストンでブリンクス強盗事件(Brink’s Robbery)が発生し、1月21日には作家ジョージ・オーウェル(George Orwell, 1903–1950)が死去しました。同日、アルジャー・ヒス(Alger Hiss, 1904–1996)は偽証罪2件で有罪評決を受けました。1月26日にはインド憲法(Constitution of India)が施行され、インドは共和国となりました。さらに1月31日、ハリー・S・トルーマン(Harry S. Truman, 1884–1972)はアメリカ合衆国原子力委員会(United States Atomic Energy Commission)に対し、いわゆる水素爆弾を含む原子兵器研究の継続を指示しました。

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1950年1月の録音に関する情報のまとめ

1950年1月の録音産業では、盤種の競争、販売価格の調整、販売部門の再編、新規契約の拡大が同時に進みました。ラジオ・コーポレーション・オブ・アメリカ(Radio Corporation of America)のアールシーエー・ヴィクター部門(RCA Victor Division)は、45回転盤の継続拡大と33⅓回転長時間盤の導入計画を正式に示し、78回転盤についても需要が続く限り供給を継続する方針を明らかにしました。デッカ・レコード社(Decca Records, Inc.)は販売部門と流通網を整え、エムジーエム・レコード(M-G-M Records)は価格改定と話題作をめぐる出荷調整を実施しました。さらに、ダナ・レコード社(Dana Records, Inc.)とロンドン・グラモフォン社(London Gramophone Corp.)は45回転盤分野への参入を打ち出し、コーラル・レコード社(Coral Records, Inc.)、キャピトル・レコード社(Capitol Records, Inc.)、アラディン・レコード(Aladdin Records)も新規契約や新譜展開を進めていました。

アールシーエー・ヴィクター

ラジオ・コーポレーション・オブ・アメリカ(Radio Corporation of America)のアールシーエー・ヴィクター部門(RCA Victor Division)は、1950年1月4日の方針声明で、45回転盤を今後も主力商品として展開しながら、同年3月ごろに33⅓回転の長時間盤を導入すると発表しました。声明では、78回転盤についても需要が続く限り完全なカタログを供給し、新作は45回転盤と78回転盤の双方で提供すると説明されています。また、1950年型のヴィクトローラ蓄音機およびラジオ・テレビ複合機には、45回転・78回転・33⅓回転の3速度対応機を含める方針が示されました。さらに1月21日付の業界紙では、ヒューゴ・ウィンターハルター(Hugo Winterhalter, 1909–1973)が主任音楽監督として同部門に加わったことが報じられ、録音制作体制の強化も確認できます。

デッカ・レコード

デッカ・レコード社(Decca Records, Inc.)では、1950年1月初旬に販売部門の再編が進められました。1月7日付の業界紙では、カントリーおよび「セピア」分野を対象とする新しい販売部門の設置、支店責任者の変更、西部地区の販売管理体制の更新、新たな流通会社の任命が報じられています。また、同社は1月21日付の業界紙で、映画『第三の男(The Third Man)』関連楽曲をめぐる権利上の制約により、「The Third Man Theme」盤を回収したと伝えられました。1950年1月のデッカ・レコード社は、販売網の再整備と発売実務上の対応を並行して進めていたことが確認できます。

エムジーエム・レコード

エムジーエム・レコード(M-G-M Records)は、1950年1月21日付の業界紙で、ポピュラー盤10,000番台の価格を税込79セントへ改定したことが報じられました。記事では、この価格改定がポップ、ヒルビリー、ジャズ、ブルースを含む同社の主要シリーズに及ぶと説明されています。また同号では、映画『第三の男(The Third Man)』の話題化を受け、「Zither Serenade」を一時的に市場から引き揚げ、3月1日に再発売する方針を示したことも確認できます。価格政策と話題作への販売対応が同時に進められた月でした。

ダナ・レコード

ダナ・レコード社(Dana Records, Inc.)は、1950年1月21日付の業界紙で45回転盤の製造に参入すると発表しました。最初の45回転盤には、新たに契約したレイ・ブロック・オーケストラ(Ray Bloch Orchestra)の「Why」および「Playthings」を用いる計画が示されています。さらに同社は、今後ポルカ器楽録音も45回転盤の発売対象に加える考えを明らかにしました。これは、45回転盤が大手企業だけでなく中堅・独立系レーベルにも広がりつつあったことを示す動きです。

コーラル・レコード

コーラル・レコード社(Coral Records, Inc.)は、1950年1月21日付の業界紙で複数の新規専属契約を発表しました。記事では、歌手、バンドリーダー、器楽グループなど幅広い分野の人材を同社の録音陣に加えたことが示されており、年頭からカタログ拡充を進めていたことが確認できます。とくにポピュラー音楽、ダンス音楽、カントリー系の広がりを意識した契約構成が読み取れ、同社がレパートリーの拡張を積極化していた月でした。

ロンドン・グラモフォン

ロンドン・グラモフォン社(London Gramophone Corp.)は、1950年1月7日付の業界紙で、従来の78回転盤販売を継続しながら45回転盤分野へ参入すると表明しました。記事では、この判断が「公衆の需要」に基づくものと説明され、45回転盤がアメリカ合衆国市場で急速に存在感を強めていたことがうかがえます。同社は市場の反応に応じて45回転盤の活動を拡大するとし、盤種競争の広がりを示す具体例となりました。

キャピトル・レコード

キャピトル・レコード社(Capitol Records, Inc.)については、1950年1月28日付の業界紙で新譜展開が確認できます。同紙は、同社が「Dinah」の新盤を投入したことを伝え、レビュー欄では Capitol 818 と Capitol 822 が取り上げられました。これらの記事は、同社が年頭からポピュラー盤市場への供給を継続し、ジュークボックス業界紙でも積極的に扱われていたことを示しています。

アラディン・レコード

アラディン・レコード(Aladdin Records)は、1950年1月28日付の業界紙に新譜広告を掲載し、ブルース系録音を前面に押し出しました。広告では Aladdin 3044 と Aladdin 3043 が大きく掲げられ、「America’s Greatest Blues Artists in Newest Releases」という表現で新作群を訴求しています。1950年1月の同社は、リズム・アンド・ブルース市場に向けた販促を明確に展開していました。