1950年3月に録音された音楽

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1950年3月に録音された音楽

1950年3月は、冷戦の緊張、国家体制の再編、国際制度の整備、産業技術と大衆文化の動きが重なった月でした。3月1日、グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)でクラウス・フックス(Klaus Fuchs, 1911–1988)が機密情報提供事件により禁錮14年の判決を受けました。同日、蔣介石(1887–1975)は台北で中華民国(Republic of China)総統の職務に復帰しました。3月8日、ドイツではフォルクスワーゲン・トランスポーター(Volkswagen Transporter)の量産がヴォルフスブルクで始まりました。3月12日、ベルギー王国(Kingdom of Belgium)ではレオポルド3世(Leopold III, 1901–1983)の復位をめぐる国民投票が行われ、賛成は57.68%となりました。3月14日、アメリカ合衆国連邦捜査局(Federal Bureau of Investigation)は「テン・モスト・ウォンテッド・フュージティヴズ(Ten Most Wanted Fugitives)」の運用を開始しました。3月23日、世界気象機関条約(Convention of the World Meteorological Organization)が発効し、同日、ロサンゼルスで第22回アカデミー賞(22nd Academy Awards)が開催されました。

この月の確認されている録音:0曲

1950年3月の録音に関する情報のまとめ

1950年3月の録音産業では、33 1/3回転盤と45回転盤の普及を背景に、レコード会社の販売促進、アーティスト・アンド・レパートリー体制の再編、再生機器の新速度盤対応が同時に進みました。3月6日–8日に開かれたミュージック・オペレーターズ・オブ・アメリカ(Music Operators of America)の全国大会には、複数のレコード会社と機器企業が出展者として名を連ね、ジュークボックス市場とレコード供給の結びつきが強く意識されていたことが確認できます。

キャピトル・レコード

1950年3月、キャピトル・レコード(Capitol Records)は、販売促進部門と録音部門の双方で活発な動きを見せました。『ザ・ビルボード(The Billboard)』3月11日号は、同社の販売促進責任者がシカゴの自動音楽機器業界会合に出席した後、ニューヨークで新たな販促計画の調整に入ると報じています。同号は、東部で新規録音計画が進められていたことも伝えました。さらに同月の業界向け特集広告では、同社が全米43の配給拠点を掲げて流通網を訴求しています。

マーキュリー・レコード

マーキュリー・レコード(Mercury Records)は、『ザ・ビルボード(The Billboard)』3月11日号で、新任のアーティスト・アンド・レパートリー部門責任者がニューヨークへ向かい、5件の録音セッションを扱う予定であると報じられました。記事はあわせて、同社がハリウッドでの拠点整備を進めていたことを示しており、東西両海岸を視野に入れた録音体制の拡張が確認できます。

ロンドン・レコード

ロンドン・レコード(London Records)は、1950年3月4日号の『ザ・ビルボード(The Billboard)』で、新しいアーティスト・アンド・レパートリー方針の設定が報じられました。さらに3月11日号では、同社がバッファローのコマンド・レコード(Command Records)から2つのマスターを引き受けたと伝えられています。方針面と音源調達面の双方で、同月の事業拡張が確認できます。

エムジーエム・レコード

エムジーエム・レコード(M-G-M Records)は、1950年3月に初回発売から3周年を迎えました。『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』3月18日号は、1947年3月中旬の最初の発売から3年を記念し、ロウズ・シアターズ(Loew’s Theatres)が同月中に特別なロビー展示を計画したと報じています。同記事は、同社が映画音楽のサウンドトラック・アルバム開発、78回転盤と33 1/3回転盤の併行展開、独立配給網の整備を進めていたことも説明しています。

ルドルフ・ワーリッツァー社

ルドルフ・ワーリッツァー社(The Rudolph Wurlitzer Company)は、1950年3月の業界紙で、ワーリッツァー1250(Wurlitzer 1250)を新速度盤対応機として強く訴求しました。『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』3月4日号の広告は、33 1/3回転盤および45回転盤への適応可能性、既存の遠隔操作装置を継続利用できる点、ダイナトーン・サウンド・システム(Dynatone Sound System)を掲げています。さらに3月18日号は、7インチ盤を用いて選曲自由度を高める新機能を報じました。

アールシーエー・ヴィクター部門

アールシーエー・ヴィクター部門(RCA Victor Division)は、1950年3月の『ザ・ビルボード(The Billboard)』広告で、録音、プレス、加工、出荷処理を一括して請け負う事業者向けサービスを訴求しました。広告は、同部門がレコード制作工程全体を受託する体制を前面に出しており、制作から発送までを包括する営業活動が当月資料上で確認できます。

セレナード・レコーディング・コーポレーション

セレナード・レコーディング・コーポレーション(Serenade Recording Corp.)は、『ザ・ビルボード(The Billboard)』3月11日号で、新レーベル「セレナード・レコード(Serenade Records)」の告知広告を掲載しました。広告はニューヨーク市ブロードウェイ1650番地を所在地として示しており、少なくとも1950年3月時点で、新レーベルの市場投入を公に訴求していたことが確認できます。

ゴスペル・レコーディング・カンパニー

ゴスペル・レコーディング・カンパニー(Gospel Recording Company)は、『ザ・ビルボード(The Billboard)』3月11日号の広告で、南部および南西部への拡大を視野に、流通業者、出演者、プレス工場との接点を求めました。同広告は自社新譜番号2001番の訴求も行っており、販路開拓と新譜案内を同時に掲げています。

ダナ・レコード

ダナ・レコード社(Dana Records, Inc.)は、『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』3月18日号で、新たな楽団との録音契約締結が報じられました。同記事は、当該楽団が直ちに4面を録音し、そのうち2面が同週発売予定とされたこと、さらに同社がニューヨーク州およびニュージャージー州の販売を担うコスナット・ディストリビューターズ(Cosnat Distributors)を任命したことを伝えています。

コーラル・レコード

コーラル・レコード社(Coral Records, Inc.)は、『ザ・キャッシュ・ボックス(The Cash Box)』3月18日号で、新歌手との独占録音契約を公表したと報じられました。同記事は、初回盤がすでに発売されたことに加え、既存所属歌手のニューヨークでの出演日程も伝えています。