1956年10月に録音された音楽

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1956年10月に録音された音楽

1956年10月、冷戦下の世界では東欧、中東、東アジアで大きな転換が重なりました。10月19日、日本国(Japan)とソヴィエト社会主義共和国連邦(Union of Soviet Socialist Republics)は日本国とソヴィエト社会主義共和国連邦との共同宣言(Joint Declaration by Japan and the Union of Soviet Socialist Republics)に署名し、戦争状態の終了と国交回復へ進みました。ポーランド人民共和国(Polish People’s Republic)では10月19日–22日を中心にポーランドの10月(Polish October)が進み、ヴワディスワフ・ゴムウカ(Władysław Gomułka, 1905–1982)がポーランド統一労働者党(Polish United Workers’ Party)の第一書記に復帰しました。10月23日にはハンガリー人民共和国(Hungarian People’s Republic)で1956年ハンガリー革命(Hungarian Revolution of 1956)が始まりました。10月29日にはイスラエル国(State of Israel)がエジプト共和国(Republic of Egypt)のシナイ半島(Sinai Peninsula)へ侵攻し、スエズ危機(Suez Crisis)は軍事衝突へ拡大しました。科学技術では、10月17日にグレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)のカルダー・ホール原子力発電所(Calder Hall Nuclear Power Station)が正式開所し、10月15日にはインターナショナル・ビジネス・マシーンズ社(International Business Machines Corporation)のフォートラン自動符号化システム・フォー・ザ・IBM 704 EDPM(The FORTRAN Automatic Coding System for the IBM 704 EDPM)参考マニュアルが刊行されました。社会面では、10月14日にビームラーオ・ラームジー・アンベードカル(Bhimrao Ramji Ambedkar, 1891–1956)がナーグプルのディークシャーブーミ(Deekshabhoomi)で仏教へ改宗しました。

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1956年10月の録音に関する情報のまとめ

1956年10月の録音産業では、ロックンロールの急拡大、長時間レコードの年末向け編成、ジャズ・レーベルの重要セッションが同時に進みました。アールシーエー・ヴィクター(RCA Victor)はエルヴィス・プレスリー(Elvis Presley, 1935–1977)の長時間レコードと拡張再生盤を展開し、コロムビア・レコード(Columbia Records)は大規模なアルバム発売計画と第三の流れに関わる録音を進めました。スペシャルティ・レコード(Specialty Records)、プレスティッジ・レコード(Prestige Records)、リヴァーサイド・レコード(Riverside Records)、ブルー・ノート・レコード(Blue Note Records)では、後年のロックンロール史・ジャズ史で重要視される録音活動が行われました。

アールシーエー・ヴィクター

アールシーエー・ヴィクター(RCA Victor)は、1956年10月19日にエルヴィス・プレスリー(Elvis Presley, 1935–1977)の長時間レコード『エルヴィス(Elvis)』を発売しました。同作は、1956年9月1日–3日にハリウッドのラジオ・レコーダーズ(Radio Recorders)で録音された音源を中心に、1956年1月30日のニューヨーク録音分を加えて構成されました。同日には拡張再生盤『エルヴィス・ヴォリューム1(Elvis Vol. 1)』も発売され、同一素材を長時間レコードと拡張再生盤で展開しました。

コロムビア・レコード

コロムビア・レコード(Columbia Records)は、『ビルボード(Billboard)』1956年10月20日号で、1956年内のパッケージ計画を締めくくる43点のアルバム発売予定を示しました。1956年10月20日と10月23日には、ニューヨークのコロムビア30丁目スタジオ(Columbia 30th Street Studio)で、ガンサー・シュラー(Gunther Schuller, 1925–2015)らによる『ミュージック・フォー・ブラス(Music for Brass)』関連録音が行われ、マイルス・デイヴィス(Miles Davis, 1926–1991)とジェイ・ジェイ・ジョンソン(J.J. Johnson, 1924–2001)がソリストとして参加しました。同録音は1957年にコロムビア・レコード(Columbia Records)から発売されました。

スペシャルティ・レコード

スペシャルティ・レコード(Specialty Records)は、1956年10月15日–16日にニューオーリンズのジェイ・アンド・エム・スタジオ(J&M Studio)で、リトル・リチャード(Little Richard, 1932–2020)のセッションを行いました。この時期は、リトル・リチャード(Little Richard, 1932–2020)のスペシャルティ・レコード(Specialty Records)期の中心にあたり、同社のロックンロール録音を決定づける時期でした。コンコード(Concord)の解説では、リトル・リチャード(Little Richard, 1932–2020)のスペシャルティ期は1955年9月から1957年10月までの25か月と位置づけられています。

プレスティッジ・レコード

プレスティッジ・レコード(Prestige Records)は、1956年10月26日にニュージャージー州ハッケンサックのルディ・ヴァン・ゲルダー・スタジオ(Rudy Van Gelder Studio)で、マイルス・デイヴィス・クインテット(Miles Davis Quintet)を録音しました。参加者は、マイルス・デイヴィス(Miles Davis, 1926–1991)、ジョン・コルトレーン(John Coltrane, 1926–1967)、レッド・ガーランド(Red Garland, 1923–1984)、ポール・チェンバース(Paul Chambers, 1935–1969)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(Philly Joe Jones, 1923–1985)です。この日の録音は、1956年5月11日の同編成録音とあわせて、後年の『クッキン・ウィズ・ザ・マイルス・デイヴィス・クインテット(Cookin’ with the Miles Davis Quintet)』『リラクシン・ウィズ・ザ・マイルス・デイヴィス・クインテット(Relaxin’ with the Miles Davis Quintet)』『ワーキン・ウィズ・ザ・マイルス・デイヴィス・クインテット(Workin’ with the Miles Davis Quintet)』『スティーミン・ウィズ・ザ・マイルス・デイヴィス・クインテット(Steamin’ with the Miles Davis Quintet)』へ分配されました。

リヴァーサイド・レコード

リヴァーサイド・レコード(Riverside Records)は、1956年10月9日と10月15日にニューヨークのリーヴス・サウンド・スタジオ(Reeves Sound Studios)で、セロニアス・モンク(Thelonious Monk, 1917–1982)の『ブリリアント・コーナーズ(Brilliant Corners)』関連セッションを行いました。制作はオリン・キープニュース(Orrin Keepnews, 1923–2015)で、10月のセッションにはソニー・ロリンズ(Sonny Rollins)、アーニー・ヘンリー(Ernie Henry, 1926–1957)、オスカー・ペティフォード(Oscar Pettiford, 1922–1960)、マックス・ローチ(Max Roach, 1924–2007)らが参加しました。同作は1957年にリヴァーサイド・レコード(Riverside Records)から発売され、同社におけるセロニアス・モンク(Thelonious Monk, 1917–1982)の代表的な長時間レコードとなりました。

ヴァーヴ・レコード

ヴァーヴ・レコード(Verve Records)は、1956年10月にエラ・フィッツジェラルド(Ella Fitzgerald, 1917–1996)とルイ・アームストロング(Louis Armstrong, 1901–1971)の長時間レコード『エラ・アンド・ルイ(Ella and Louis)』を発売しました。録音日は1956年8月16日で、録音場所はハリウッドのキャピトル・スタジオ(Capitol Studios)です。同作はノーマン・グランツ(Norman Granz, 1918–2001)が制作し、エラ・フィッツジェラルド(Ella Fitzgerald, 1917–1996)とルイ・アームストロング(Louis Armstrong, 1901–1971)がヴァーヴ・レコード(Verve Records)で行った共同録音シリーズの初作となりました。

キャピトル・レコード

キャピトル・レコード(Capitol Records)は、1956年10月30日にテネシー州ナッシュビルで、ソニー・ジェイムス(Sonny James, 1928–2016)の「ヤング・ラヴ(Young Love)」と「ユーアー・ザ・リーズン・アイム・イン・ラヴ(You’re the Reason I’m in Love)」を録音しました。制作はケン・ネルソン(Ken Nelson, 1911–2008)です。同音源はキャピトル・レコード(Capitol Records)3602番として発売され、ソニー・ジェイムス(Sonny James, 1928–2016)の代表的ヒットのひとつになりました。

デッカ・レコード

デッカ・レコード(Decca Records)は、1956年10月にトミー・スティール・アンド・ザ・スティールメン(Tommy Steele and the Steelmen)のデビュー・シングル「ロック・ウィズ・ザ・ケイヴマン(Rock with the Caveman)」を発売しました。録音日は1956年9月24日で、録音場所はロンドンのデッカ・レコーディング・スタジオ(Decca Recording Studios)です。同作は、英国で初期のロックンロール録音が商業的に展開された事例に位置づけられます。

オーケー・レコード

オーケー・レコード(OKeh Records)は、1956年にスクリーミン・ジェイ・ホーキンス(Screamin’ Jay Hawkins, 1929–2000)の「アイ・プット・ア・スペル・オン・ユー(I Put a Spell on You)」を発売しました。アメリカ歴史的録音ディスコグラフィー(Discography of American Historical Recordings)では、同曲のコロムビア(Columbia)系マトリクス CO56603、録音日1956年9月12日が記録されています。1956年10月には同作の発売が音楽市場に現れ、オーケー・レコード(OKeh Records)のリズム・アンド・ブルース系録音として流通しました。

ブルー・ノート・レコード

ブルー・ノート・レコード(Blue Note Records)は、1956年10月21日にニュージャージー州ハッケンサックのヴァン・ゲルダー・スタジオ(Van Gelder Studio)で、ジェイ・アール・モンテローズ・クインテット(J.R. Monterose Quintet)のセッションを行いました。参加者は、アイラ・サリヴァン(Ira Sullivan, 1931–2020)、ジェイ・アール・モンテローズ(J.R. Monterose, 1927–1993)、ホレス・シルヴァー(Horace Silver, 1928–2014)、ウィルバー・ウェア(Wilbur Ware, 1923–1979)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(Philly Joe Jones, 1923–1985)です。この録音は、ブルー・ノート・レコード(Blue Note Records)BLP 1536『ジェイ・アール・モンテローズ(J.R. Monterose)』として発売されました。

ベツレヘム・レコード

ベツレヘム・レコード(Bethlehem Records)は、1956年10月にピリオド・レコード(Period Records)のジャズ・カタログを取得しました。対象には、ジャック・ティーガーデン(Jack Teagarden, 1905–1964)、チャールズ・ミンガス(Charles Mingus, 1922–1979)、サド・ジョーンズ(Thad Jones, 1923–1986)、オシー・ジョンソン(Osie Johnson, 1923–1966)らに関わる録音が含まれました。この取得により、ベツレヘム・レコード(Bethlehem Records)は既存ジャズ・カタログの再編成と発売を進めました。