1958年1月に録音された音楽

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1958年1月に録音された音楽

1958年1月は、冷戦下の宇宙開発競争と戦後国際秩序の再編が並行して進んだ月でした。1月1日、欧州経済共同体設立条約(Treaty Establishing the European Economic Community)と欧州原子力共同体設立条約(Treaty Establishing the European Atomic Energy Community)が発効し、西欧統合が制度として動き始めました。1月3日には西インド連邦(West Indies Federation)が発足し、英国カリブ海地域の政治統合が具体化しました。1月4日、ソビエト連邦(Union of Soviet Socialist Republics)のスプートニク1号(Sputnik 1)が大気圏に再突入しました。1月28日、レゴ・グループ(The LEGO Group)は「玩具用建築要素」の特許を出願しました。1月31日、アメリカ合衆国(United States of America)はエクスプローラー1号(Explorer 1)を打ち上げ、同国初の人工衛星として地球周回に成功しました。

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1958年1月の録音に関する情報のまとめ

1958年1月の録音産業では、長時間レコード、エクステンデッド・プレイ盤、四十五回転盤、七十八回転盤、販売網、広告宣伝、プレス体制、レコード・クラブ、輸出部門、背景音楽サービスなどの企業活動が活発に展開されていました。1958年1月13日号のザ・ビルボード(The Billboard)では、1958年1月4日終了週の長時間レコード販売表とエクステンデッド・プレイ盤販売表が掲載され、アールシーエー・ビクター(RCA Victor)、デッカ・レコード(Decca Records)、キャピトル・レコード(Capitol Records)、コロンビア・レコード(Columbia Records)などの大手商品が上位を占めていました。同号では、アトランティック・レコーディング・コーポレーション(Atlantic Recording Corporation)の10周年特集、エムジーエム・レコード(M-G-M Records)の新年度アルバム展開、アム=パー・レコード・コーポレーション(Am-Par Record Corporation)のエービーシー・パラマウント・レコード(ABC-Paramount Records)による長時間レコード販売施策、マーキュリー・レコード(Mercury Records)の広告投資も報じられています。

アールシーエー・ビクター

アールシーエー・ビクター(RCA Victor)は、1958年1月時点でエルヴィス・プレスリー(Elvis Presley, 1935–1977)関連商品を中心に、長時間レコードとエクステンデッド・プレイ盤の双方で強い販売状況を示していました。同月の業界資料では、『エルヴィスのクリスマス・アルバム(Elvis’ Christmas Album)』や『ジェイルハウス・ロック(Jailhouse Rock)』などが販売表に確認できます。また、『ザ・レディ・フロム・フィラデルフィア・スルー・エイジア・ウィズ・マリアン・アンダーソン(The Lady from Philadelphia Thru Asia with Marian Anderson)』や『グレン・ミラー・カーネギー・ホール・コンサート・オブ・1939(The Glenn Miller Carnegie Hall Concert of 1939)』も扱われ、同社がポピュラー商品、ドキュメンタリー・アルバム、歴史的録音の復刻商品を並行して展開していたことが分かります。

アトランティック・レコーディング・コーポレーション

アトランティック・レコーディング・コーポレーション(Atlantic Recording Corporation)は、1958年1月に創業10年を迎え、ザ・ビルボード(The Billboard)で『アトランティック・レコード物語 1948年–1958年(The Atlantic Records Story 1948–1958)』として特集されました。同特集では、ルース・ブラウン(Ruth Brown, 1928–2006)、レイ・チャールズ(Ray Charles, 1930–2004)、ラヴァーン・ベイカー(LaVern Baker, 1929–1997)、ビッグ・ジョー・ターナー(Big Joe Turner, 1911–1985)、チャック・ウィリス(Chuck Willis, 1926–1958)、ドリフターズ(The Drifters)などが主要録音主体として扱われました。同社は、アトランティック・レコード(Atlantic Records)に加え、イースト=ウエスト・レコード(East-West Records)、アトコ・レコード(Atco Records)、ケーアールシー・レコード(KRC Records)を含む系列レーベルと販売網を整備していました。

コロンビア・レコード

コロンビア・レコード(Columbia Records)は、1958年1月時点で長時間レコード、放送連動企画、工場運営を並行して動かしていました。同月の長時間レコード販売表では、オリジナル・キャスト盤『マイ・フェア・レディ(My Fair Lady)』やノーマン・ルボフ合唱団(Norman Luboff Choir)の『ソングス・オブ・クリスマス(Songs of Christmas)』が確認できます。また、ビング・クロスビー(Bing Crosby, 1903–1977)の『ストレート・ダウン・ザ・ミドル(Straight Down the Middle)』は、ペブルビーチ・ゴルフ・トーナメント(Pebble Beach Golf Tournament)のテレビ番組と結びつけて発売されました。同月には、ブリッジポート工場の工場長人事も報じられ、同社の製造体制に関する動きも確認できます。

マーキュリー・レコード

マーキュリー・レコード(Mercury Records)は、1958年の広告予算として40万ドルを確保し、長時間レコードのカタログ販売と会社イメージの強化を進めていました。同社はヘンリ・ハースト&マクドナルド(Henri Hurst & MacDonald)を広告代理店として継続し、全国消費者向け雑誌広告に重点を置きました。ミネアポリス交響楽団(Minneapolis Symphony Orchestra)による『1812年序曲(1812 Overture)』の販売実績も取り上げられており、1958年1月の同社は、成人市場とクラシック系長時間レコードを重視する販売戦略を示していました。

キャピトル・レコード

キャピトル・レコード(Capitol Records)は、1958年1月に長時間レコード販売、レコード・クラブ、国際供給体制を並行して進めていました。同月の販売表では、テネシー・アーニー・フォード(Tennessee Ernie Ford, 1919–1991)の『ヒムズ(Hymns)』、映画音楽『王様と私(The King and I)』、映画音楽『パル・ジョーイ(Pal Joey)』、フランク・シナトラ(Frank Sinatra, 1915–1998)の『ホエア・アー・ユー?(Where Are You?)』などが確認できます。同社はキャピトル・レコード・クラブ・インコーポレーテッド(Capitol Record Club, Inc.)とキャピトル・レコード・インターナショナル・コーポレーション(Capitol Records International Corporation)を設立し、レコード・クラブ事業と輸出事業を制度化しました。

デッカ・レコード

デッカ・レコード(Decca Records)は、1958年1月に長時間レコード販売、販売支店、再生機器の各面で活動していました。同月の長時間レコード販売表では、ビング・クロスビー(Bing Crosby, 1903–1977)の『メリー・クリスマス(Merry Christmas)』と映画音楽『八十日間世界一周(Around the World in 80 Days)』が上位に確認できます。1958年1月1日には、オクラホマシティで会社所有支店が営業を開始し、従来のレオ・マックスウェル社(Leo Maxwell Company)に代わって同地域を担当しました。また、デッカ・ハイ=フォニック(Decca Hi-Fonic)蓄音機の広告も掲載され、レコード商品と家庭用高忠実度再生機器を併せて展開していたことが分かります。

アム=パー・レコード・コーポレーション

アム=パー・レコード・コーポレーション(Am-Par Record Corporation)のエービーシー・パラマウント・レコード(ABC-Paramount Records)は、1958年1月にシングルと長時間レコードの双方で動きを見せていました。地域別市場表では、ダニー&ザ・ジュニアーズ(Danny & the Juniors)の『アット・ザ・ホップ(At the Hop)』が複数都市で上位に入り、同社のロックンロール系シングルが強い販売状況を示しました。同社は1958年2月に向けて22枚の長時間レコードを発売する計画を示し、長時間レコード7枚購入ごとに同社カタログから1枚を無償提供する「ラッキー・セブン(Lucky Seven)」方式も導入しました。

エムジーエム・レコード

エムジーエム・レコード(M-G-M Records)は、1958年最初の長時間レコード販売施策として、17枚のアルバムを出荷しました。この新規アルバム群は、ポピュラー、朗読、クラシックを含み、販売業者には6か月100%交換条件が設定されました。ポピュラー分野では、ジョニ・ジェームズ(Joni James, 1930–2022)やハンク・ウィリアムズ(Hank Williams, 1923–1953)関連商品などが扱われ、クラシック分野ではガブリエル・フォーレ(Gabriel Fauré, 1845–1924)やエドゥアール・ラロ(Édouard Lalo, 1823–1892)に関連する作品も含まれていました。1958年1月の同社は、複数ジャンルを横断する長時間レコード販売を新年度の施策として進めていました。

ウェストミンスター・レコード

ウェストミンスター・レコード(Westminster Records)は、1958年1月にクラシック長時間レコードの価格改定方針を示しました。同社は1958年2月1日から、クラシック・カタログの大部分を3.98ドルから4.98ドルへ引き上げる予定でした。対象は「XWN」または「19000」シリーズで、ポピュラー商品とラボラトリー・シリーズ(Laboratory Series)は価格改定の対象外とされました。この動きは、クラシック長時間レコードの価格帯とカタログ運用が1958年初頭の重要な販売課題であったことを示しています。

ヴァーヴ・レコード

ヴァーヴ・レコード(Verve Records)は、1958年1月にアーティスト・アンド・レパートリー部門を再編しました。ノーマン・グランツ(Norman Granz, 1918–2001)は長時間レコードを担当し、バーニー・ケッセル(Barney Kessel, 1923–2004)はシングルを監督する体制となりました。長時間レコードとシングルを分けて制作監督する体制は、同社がアルバム市場とシングル市場を別個に運用していたことを示しています。ヴァーヴ・レコード(Verve Records)は、ジャズ系長時間レコードの制作基盤を持ちながら、ポップ系シングル制作にも対応する体制を整えていました。

プレップ・レコード

プレップ・レコード(Prep Records)は、1958年1月に経営陣を再編しました。ジム・ゴードン(Jim Gordon, 生没年不明)は、管理担当からゼネラル・マネージャーに任命されました。プレップ・レコード(Prep Records)は、キャピトル・レコード(Capitol Records)系のレーベルとして、同月に設立されたキャピトル・レコード・インターナショナル・コーポレーション(Capitol Records International Corporation)の輸出対象商品群にも含まれていました。同社は、キャピトル・レコード(Capitol Records)系の複数レーベル運用の一部として位置づけられていました。

ミューザック・コーポレーション

ミューザック・コーポレーション(Muzak Corporation)は、1958年1月に背景音楽産業の中心的企業として扱われました。背景音楽は、レストラン、ホテル、銀行、店舗、交通機関、工場、事務所などで使われ、商業環境や労働環境に組み込まれていました。同社は、用途ごとに細分化されたプログラム音楽を提供し、録音済み音楽を商業空間に供給するサービスを展開していました。1958年1月の背景音楽記事では、録音音楽が娯楽商品にとどまらず、消費行動、労働、移動、飲食空間に浸透する事業として扱われていました。