1949年1月に録音された音楽
1949年1月、アメリカ合衆国大統領ハリー・S・トルーマン(Harry S. Truman, 1884–1972)は1月5日の一般教書でフェア・ディール(Fair Deal)を掲げ、戦後社会の福祉・住宅・雇用政策をめぐる方針を示しました。1月20日の大統領就任式は、アメリカ合衆国で初めてテレビ中継された大統領就任式となりました。中国では1月21日、蔣介石(Chiang Kai-shek, 1887–1975)が中華民国総統を退き、李宗仁(Li Zongren, 1890–1969)が代理総統に就任しました。日本では1月23日に第24回衆議院議員総選挙が実施されました。文化面では1月25日、ハリウッド・アスレチック・クラブ(Hollywood Athletic Club)で第1回エミー賞(First Emmy Awards)が開催されました。国際政治では1月28日、国際連合安全保障理事会決議第67号(United Nations Security Council Resolution 67)が採択され、インドネシア問題をめぐって軍事行動の停止、政治犯の釈放、共和派政府の復帰が求められました。さらに1月31日、アメリカ合衆国はイスラエル国政府(Government of Israel)を法的に承認しました。
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1949年1月の録音に関する情報のまとめ
1949年1月の録音産業では、戦後のレコード市場をめぐって新しい盤種と再生方式の競争が急速に表面化しました。ラジオ・コーポレーション・オブ・アメリカ(Radio Corporation of America)のアールシーエー・ヴィクター部門(RCA Victor Division)は45回転盤方式の具体像を示し、コロムビア・レコード社(Columbia Records, Inc.)は7インチ33⅓回転マイクログルーヴ盤の展開を進めました。マーキュリー・レコード社(Mercury Record Corp.)も長時間盤市場への参入方針を明らかにし、規格競争は大手各社を巻き込む段階に入りました。同時に、キャピトル・レコード社(Capitol Records, Inc.)は新たな録音拠点の整備を進め、独立系レーベルでは共同流通網の構築が確認されます。1949年1月は、録音媒体、録音設備、販売網の各面で業界構造の変化が進んだ月でした。
アールシーエー・ヴィクター
ラジオ・コーポレーション・オブ・アメリカ(Radio Corporation of America)のアールシーエー・ヴィクター部門(RCA Victor Division)は、1949年1月初旬の業界紙で、45回転盤と専用再生機を組み合わせた新方式の詳細が報じられました。従来の78回転盤とも、コロムビア・レコード社(Columbia Records, Inc.)が先行させていた33⅓回転長時間盤とも異なる独自規格として位置づけられ、盤種競争の新局面を形成しました。1月の資料上では、同部門の新方式はすでに業界全体の注目対象となっていました。
- https://www.worldradiohistory.com/Archive-All-Music/Billboard/40s/1949/Billboard%201949-01-08.pdf
- https://www.worldradiohistory.com/Archive-Radio-Age/Radio-Age-1949-Jan.pdf
コロムビア・レコード
コロムビア・レコード社(Columbia Records, Inc.)は、1949年1月8日付の業界紙で、7インチ33⅓回転マイクログルーヴ盤の投入が近いと報じられました。前年に市場へ送り出した長時間盤方式を、クラシック中心の大型盤だけでなく、より短い作品や大衆向け分野にも広げようとする動きでした。資料上では、アールシーエー・ヴィクター部門(RCA Victor Division)の45回転盤方式が、コロムビア・レコード社(Columbia Records, Inc.)による新7インチ盤の導入時期にも影響を与える可能性があると見られていました。
マーキュリー・レコード
マーキュリー・レコード社(Mercury Record Corp.)は、1949年1月15日付の業界紙で、33⅓回転マイクログルーヴ機器で再生できる独自の長時間盤を導入する方針を示しました。報道では、7インチ盤、10インチ盤、12インチ盤を含む展開が想定されており、特にクラシック分野での投入が注目されていました。さらに同号では、同社が自社流通事業から退く方針も報じられており、商品規格の刷新と販売体制の見直しが同時に進められていたことが確認できます。
キャピトル・レコード
キャピトル・レコード社(Capitol Records, Inc.)は、1949年1月15日付の業界紙で、ハリウッドの旧ミューチュアル=ドン・リー・スタジオ(Mutual-Don Lee Studios)を引き継ぎ、新たな拠点へ移る計画を明らかにしました。記事では、同社のレパートリー部門と技術部門を新施設へ移す予定であり、同施設には計4つのスタジオが置かれると報じられています。そのうち2つは各264席の観客席を備えた大型スタジオで、録音用途に加えて、放送利用も視野に入れられていました。録音制作体制の拡充を示す当月の重要な動きです。
デッカ
1949年1月の業界紙では、ウォルター・R・ムーディ(Walter R. Moody, 生没年不明)が、英国におけるアメリカン・デッカ社(American Decca Company)の代表者として紹介されたことが報じられました。アメリカ合衆国のレコード事業と英国市場を結ぶ連絡体制の整備に関わる人事として扱われており、戦後の国際的な販売・提携関係の再構築を示す動きの一つです。
- https://www.worldradiohistory.com/Archive-All-Music/Billboard/40s/1949/Billboard%201949-01-22a.pdf
- https://www.worldradiohistory.com/UK/Melody-Maker/40s/1949/Melody-Maker-1949-01.pdf
ミラクル・レコード、スペシャルティ・レコード、アラディン・レコード
ミラクル・レコード(Miracle Records)、スペシャルティ・レコード(Specialty Records)、アラディン・レコード(Aladdin Records)は、1949年1月15日付の業界紙で、デトロイトにセントラル・レコード・セールズ・オブ・ミシガン(Central Record Sales of Michigan)を設けたと報じられました。記事では、3社が共同で流通拠点を形成し、従来十分に浸透できていなかった地域への販売強化を図る構想が示されています。大手企業の新規格競争と並行して、独立系レーベルが販売網の自立性を高めようとしていたことを示す事例です。
