Music recorded in July 1900
1900年7月は、国際政治の緊張と都市・文化の近代化が同時に進んだ月でした。中国では義和団の乱(Boxer Rebellion)が激化し、天津の戦い(Battle of Tientsin、1900年7月13日–14日)などで列強の軍事行動が拡大しました。一方、フランスではパリ交通公団(Régie Autonome des Transports Parisiens)の記録によれば、パリ地下鉄1号線(Paris Métro Line 1)が1900年7月19日に開業し、都市交通の新時代が始まります。帝国・植民地の枠組みでは、オーストラリア連邦憲法法1900(Commonwealth of Australia Constitution Act 1900 (UK))がヴィクトリア(Victoria, 1819–1901)により1900年7月9日に裁可され、翌年の連邦成立へ制度的に進みました。科学技術では、ツェッペリン博物館(Zeppelin Museum)の説明にある通り、フェルディナント・フォン・ツェッペリン(Ferdinand von Zeppelin, 1838–1917)の飛行船ツェッペリンLZ1(Zeppelin LZ 1)が1900年7月2日にボーデン湖で初飛行します。文化面では、ジャン・シベリウス(Jean Sibelius, 1865–1957)の交響詩「フィンランディア(Finlandia)」が1900年7月2日に初演されました。月末には、ウンベルト1世(Umberto I, 1844–1900)が1900年7月29日に暗殺され、イタリア王国(Kingdom of Italy)の政局にも影響を与えました。
Confirmed recordings this month: 0
1900年7月の録音に関する情報のまとめ
1900年7月は、円盤録音が各地へ広がる過程を、具体的な一次資料で追える月でもあります。イェール大学(Yale University)の「ベルリナー・グラモフォン円盤コレクション(Berliner Gramophone Disc Collection)」のガイドには、フレデリック・ウィリアム・ガイズバーグ(Frederick William Gaisberg, 1873–1951)がパリで1900年7月に録音した円盤の個別例が明記されています。録音地・月が資料上で確定できるため、「1900年7月」という月単位の録音史トピックとして扱えます。
ガイズバーグによるパリでの円盤録音(1900年7月)
イェール大学(Yale University)のコレクション・ガイドには、フレデリック・ウィリアム・ガイズバーグ(Frederick William Gaisberg, 1873–1951)がパリで1900年7月に録音した円盤(例:オペラ楽曲の抜粋、歌手とピアノ伴奏)が、個別のディスク番号とともに記載されています。少なくとも「録音地=パリ」「録音月=1900年7月」が資料上で確認でき、遠征録音・都市録音の実態を月単位で示す根拠になります。
義和団の乱の軍事行動と「録音」をめぐる周辺状況
1900年7月は、義和団の乱(Boxer Rebellion)下で北京公使館区域包囲(Siege of the International Legations、1900年6月20日–8月14日)が継続し、天津方面の戦闘も拡大しました。これらの出来事自体は軍事史の領域ですが、国際遠征・海軍部隊の移動が大規模化した時期として、当時の記録媒体(新聞・通信・写真など)と並行して「音の記録」を含む近代メディア環境が戦時下で組み合わさっていく背景でもあります(ただし、この月に戦地で商業録音が行われたかどうかは、ここで挙げた一次資料からは確認できません)。
- https://www.britannica.com/event/Siege-of-the-International-Legations-1900
- https://www.history.navy.mil/research/library/online-reading-room/title-list-alphabetically/b/boxer-rebellion-usnavy-1900-1901/selected-documents-boxer-rebellion/relief-tientsin-june-july-1900/tientsin-the-capture-of-tientsin-13-july-1900.html
