1908年6月に録音された音楽

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1908年6月に録音された音楽

1908年6月、イングランドでは女性参政権運動の大規模集会「ウィメンズ・サンデー(Women’s Sunday)」が1908年6月21日にロンドン(London)のハイド・パーク(Hyde Park)で開催され、エメリン・パンクハースト(Emmeline Pankhurst, 1858–1928)らが率いた行進が注目を集めました。アメリカ合衆国ではアメリカ合衆国共和党全国大会(1908 Republican National Convention)が1908年6月16日–19日にシカゴ・コロシアム(Chicago Coliseum)で開かれ、ウィリアム・ハワード・タフト(William Howard Taft, 1857–1930)が大統領候補に指名されました。航空分野では、アリオット・ヴァードン・ロー(Alliott Verdon Roe, 1877–1958)が1908年6月8日にロウ・ワン複葉機(Roe I Biplane)での動力飛行を実施し、さらに1908年6月21日にはグレン・ハモンド・カーチス(Glenn Hammond Curtiss, 1878–1930)が空中実験協会(Aerial Experiment Association)のエーイーエー・ジューン・バグ(AEA June Bug)で公開飛行を行いました。外交では、アメリカ合衆国とグレートブリテン及びアイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Ireland)が締結した拘禁者の通過護送並びに境界水域における遭難救助に関する条約(Treaty between the United States and Great Britain providing for reciprocal rights for the United States and Canada in the matters of conveyance of prisoners and wrecking and salvage)の批准書交換が1908年6月30日にワシントン(Washington)で行われています。同日、ロシア帝国(Russian Empire)領シベリアでツングースカ事件(Tunguska event)が発生し、広範囲の森林被害を伴う大規模爆発として記録されました。

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1908年6月の録音に関する情報のまとめ

1908年6月の録音関連では、エジソン・フォノグラフ・マンスリー(Edison Phonograph Monthly)の1908年6月号に、アメリカ合衆国およびカナダ(Canada)向けの販売部通達が複数掲載されています。同号では、録音(レコード)そのものの供給が「マスター(原盤)」や「モールド(型)」の有無に左右されることが明示され、在庫尽き後に販売対象外(カットアウト)とされる具体例が示されています。

マスター(原盤)・モールド(型)欠如によるカットアウト指定

エジソン・フォノグラフ・マンスリー(Edison Phonograph Monthly)の1908年6月号に転載された販売部通達(1908年4月30日付)では、「モールドまたはマスターがもう存在しない」ことを理由に、スペイン語の既存レコード2点が在庫尽き次第「カットアウト」扱いになると告知されています。これは、当時の録音物供給が物理的な原盤・複製資産の維持に直結していたことを、具体的な番号付きで示す資料です。

部品供給方針の変更(リプロデューサー関連部品の一体出荷)

同1908年6月号に転載された販売部通達(1908年4月27日付)では、リプロデューサーの針先部品(reproducing points)を単体では出荷せず、アームに組み付けた状態でのみ供給する方針が示されています。再生機構の組立不良が発生していたことを背景に、部品流通を統制することで再生品質を一定化しようとした対応として位置づけられます。

交換施策(レコード交換)に関する継続方針の明示

同1908年6月号には、過去に行われたレコード交換施策(Record Exchange Propositions)と同種・同形態の施策を今後は行わない旨を通知する文書(1908年3月17日付の販売部通達)が転載されています。録音物(レコード)の流通管理をめぐり、返品・交換を前提とした取引慣行を抑制する意図が明確に示された一次資料です。