1919年1月に録音された音楽

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1919年1月に録音された音楽

1919年1月は、第一次世界大戦後の国際秩序が具体的に組み替えられ始めた月です。1月18日にはパリ講和会議(Paris Peace Conference)の本格会合が始まり、戦後処理の枠組みづくりが動き出しました。ドイツでは革命後の混乱が続く中で、ローザ・ルクセンブルク(Rosa Luxemburg, 1871–1919)とカール・リープクネヒト(Karl Liebknecht, 1871–1919)が1月15日に殺害され、1月19日には女性にも選挙権と被選挙権が認められたドイツ国民議会選挙が実施されました。アイルランドでは1月21日にドイル・エアラン(Dáil Éireann)が初会合を開き、自らの統治権を主張しました。アメリカ合衆国では1月16日にアメリカ合衆国憲法修正第十八条(Eighteenth Amendment to the United States Constitution)が批准され、禁酒法時代への移行が制度として確定します。さらに1月25日には、パリ講和会議で国際連盟(League of Nations)設立のための委員会設置が決議され、戦後世界の恒久的な国際協調体制が具体化し始めました。

この月の確認されている録音:0曲

1919年1月の録音に関する情報のまとめ

1919年1月の録音関連資料を当月確認できる範囲で見ると、トーマス・A・エジソン社(Thomas A. Edison, Inc.)、コロンビア・レコード(Columbia Records)、ヴィクター・トーキング・マシン社(Victor Talking Machine Company)では、少なくとも当月中の録音活動を確認できます。確認できた資料は主としてアメリカ合衆国カリフォルニア大学サンタバーバラ校のアメリカン・ディスコグラフィー・プロジェクトとアメリカ議会図書館の記録で、いずれも当月の録音日を示しています。以下では、1919年1月の資料上で活動を直接確認できる対象のみを挙げます。

エジソン

トーマス・A・エジソン社(Thomas A. Edison, Inc.)では、1919年1月6日にカルロス・カストロ(Carlos Castro, 生没年不明)による「Flores purisimas」が録音され、1月13日にはコンスエロ・エスコバル・デ・カストロ(Consuelo Escobar de Castro, 生没年不明)による「So anch’io la virtu magica」が録音されています。少なくとも月初から中旬にかけて、同社がスペイン語歌曲やイタリア語オペラ作品を含む録音を継続していたことが確認できます。

コロンビア

コロンビア・レコード(Columbia Records)では、1919年1月31日の録音記録として、レクター・ノヴェルティ・オーケストラ(Rector Novelty Orchestra)による「Egyptland」が確認できます。月末時点でも同社が新規録音を継続していたことは確実であり、1919年1月の段階でダンス音楽系のレパートリーを引き続き収録していたことがわかります。

ヴィクター

ヴィクター・トーキング・マシン社(Victor Talking Machine Company)では、1919年1月28日にジョセフ・C・スミス・トリオ(Joseph C. Smith Trio)による「Mickey」がニューヨークで録音されています。アメリカ合衆国カリフォルニア大学サンタバーバラ校のアメリカン・ディスコグラフィー・プロジェクトとアメリカ議会図書館の双方でこの録音日が確認できるため、同社が1919年1月下旬にも通常の録音業務を継続していたことは明白です。