1905年2月に録音された音楽

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1905年2月に録音された音楽

1905年2月は、戦争と社会変動、そして新しい市民組織の誕生が同時に進んだ月でした。東アジアでは日露戦争が佳境に入り、奉天会戦(Battle of Mukden)は1905年2月20日に開戦して以後3月まで続き、近代戦として最大級の地上戦の一つになりました。ロシア帝国では内外の緊張が高まり、モスクワ総督セルゲイ・アレクサンドロヴィチ・ロマノフ(Sergei Alexandrovich Romanov, 生没年不明)が1905年2月17日に爆弾で暗殺され、動揺の深刻さを示しました。アメリカ合衆国では連邦の森林保護区(forest reserves)の所管が1905年2月1日に内務省(United States Department of the Interior)から農務省(United States Department of Agriculture)へ移管され、連邦森林行政の再編が進みました。都市と職能の結びつきという点では、弁護士ポール・ハリス(Paul Harris, 1868–1947)が1905年2月23日にシカゴでロータリー・クラブ・オブ・シカゴ(Rotary Club of Chicago)を結成し、のちのロータリー・インターナショナル(Rotary International)につながる運動が始動しました。これらの動きは、戦争が政治秩序や社会制度の再編を促し、同時に新たな公共的ネットワークが各地で形成されていく時代の輪郭をよく表しています。

この月の確認されている録音:0曲

1905年2月の録音に関する情報のまとめ

1905年2月の録音関連情報として、ナショナル・フォノグラフ・カンパニー(National Phonograph Company)が発行した業界向け機関誌『エジソン・フォノグラフ・マンスリー(Edison Phonograph Monthly)』の1905年2月号(Vol. II, No. 12)に、同社の「エジソン・ゴールド・モールデッド・レコード(Edison Gold Moulded Records)」の翌月分(1905年3月)出荷予定に関するアドバンス・リストが掲載されています。あわせて、同号には「ヘブライ語(ユダヤ系)向け」特別アドバンス・リスト(24曲)が収録され、特定コミュニティ向けレパートリーを体系的に提示していたことが確認できます。月次での新譜提示と特別カタログの併載は、当時のシリンダー録音ビジネスが「一般向けの定期供給」と「言語・文化圏別の需要対応」を並行して運用していた実態を示します。

エジソン・ゴールド・モールデッド・レコード(Edison Gold Moulded Records)1905年3月分アドバンス・リスト掲載

『エジソン・フォノグラフ・マンスリー(Edison Phonograph Monthly)』1905年2月号(Vol. II, No. 12)に、1905年3月分として「NEW EDISON GOLD MOULDED RECORDS. ADVANCE LIST FOR MARCH, 1905」が掲載され、カタログ番号8928番以降の新譜が列挙されています。ここにはバンド、独唱、コミック・ソング、器楽独奏(例:キシロフォン)など、当時の主力ジャンルが混在していることが本文上で確認できます。

ヘブライ語(ユダヤ系)特別セレクション(24曲)の特別アドバンス・リスト掲載

同じく1905年2月号(Vol. II, No. 12)に「SPECIAL ADVANCE LIST HEBREW SELECTIONS EDISON GOLD MOULDED RECORDS」が掲載され、18804番から始まるヘブライ語(ユダヤ系)向けの特別選曲が提示されています。本文には「これらの特別ヘブライ語セレクションは1905年2月10日頃に出荷可能」とする旨が書かれ、特定言語・文化圏向けに録音物をまとめて供給する運用が行われていたことが確認できます。