1899年6月に録音された音楽
1899年6月、フィリピン=アメリカ戦争(Philippine–American War)では1899年6月13日にザポテ川の戦い(Battle of Zapote River)が起き、戦闘が続きました。北米では条約第8号(Treaty No. 8)が1899年6月21日に締結されました。フランス第三共和政(French Third Republic)ではピエール・ワルデック=ルソー(Pierre Waldeck-Rousseau, 1846–1904)が1899年6月22日に政権を組織し、ドレフュス事件(Dreyfus affair)の収束に向けた局面へ移りました。学術面ではダヴィット・ヒルベルト(David Hilbert, 1862–1943)の『幾何学基礎論』(Grundlagen der Geometrie)が1899年6月に刊行され、幾何学の公理化が推し進められました。文化面ではニュージーランドのオークランドで『ラ・プペ』(La Poupée)が1899年6月12日に初演され、イングランドのロンドンでは『創作主題による変奏曲「謎」』(Variations on an Original Theme (Enigma), Op. 36)が1899年6月19日に初演されました。
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1899年6月の録音に関する情報のまとめ
1899年6月は、米国のシリンダー産業で事業体の再編が進んだことが確認できる月です。また、同時期(1899年半ば)に、マスターの電鋳・成型と複製(ダビング)の運用が定着していったことが、後年の研究出版物で整理されています。
リーズ・アンド・キャトリン・カンパニーの設立(1899年6月15日)
ウォルカット・アンド・リーズ(Walcutt & Leeds)の後継的な動きとして、リーズ・アンド・キャトリン・カンパニー(Leeds & Catlin Company)が1899年6月15日にニューヨーク州で設立されたことが、研究出版物で確認できます。設立に関与した人物としてエドワード・リーズ(Edward Leeds, 生没年不明)およびエル・リード・キャトリン(L. Reade Catlin, 生没年不明)が挙げられます。
- https://mainspringpress.org/wp-content/uploads/2026/01/UCSB_leeds.pdf
- https://www.worldradiohistory.com/Archive-Phonoscope/1899/Phonoscope-1899-04.pdf
ナショナル・フォノグラフ・カンパニーのマスター電鋳・成型の運用(1899年半ば)
ナショナル・フォノグラフ・カンパニー(National Phonograph Company)について、工場ログに基づく整理では、1897年末から電鋳による恒久マスターの作成が確認され、1899年半ばにはそれが定常的に運用されていたとされます。これにより、複製工程(マスターから量産用の工程)における安定性が増した、という説明がなされています。
- https://adp-assets.library.ucsb.edu/edison_2m-cyls.pdf
- https://cylinders.library.ucsb.edu/mainspringcylinders.php
パンタグラフ複製によるシリンダー量産(1899年時点)
1899年前後のナショナル・フォノグラフ・カンパニー(National Phonograph Company)のシリンダー量産は、パンタグラフ(pantograph)によってマスターから複製用シリンダーへ転写する方式が中心であった、とする整理が示されています。1899年6月に限定した工程変更の一次資料は、上記公開資料だけでは確認できませんが、1899年時点の量産方式の概説としては提示されています。
- https://adp-assets.library.ucsb.edu/edison_2m-cyls.pdf
- https://mainspringpress.org/mainspring-press-free-online-discographies/
